リハビリmemo

理学療法士・トレーナーによる筋トレやダイエットについての最新の研究報告を紹介するブログ

筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間について知っておこう

近年のスポーツ運動生理学、スポーツ栄養学の発展にともない、筋力トレーニングに対する考え方の大きなパラダイムシフトが起きています。 これらの学問では、トレーニングの効果を最大にするためには「筋タンパク質の合成作用を高めるトレーニング内容、タン…

筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう

2009年、アメリカスポーツ医学会(American College of Sports Medicine:ACSM)から「レジスタンストレーニングのガイドライン」が発表され、現代のトレーニング方法の基準となっています。(American College of Sports Medicine. 2009)。 しかし、近年、…

変形性股関節症・変形性膝関節症の保存療法によるリスクを知っておこう

「手術をすべきか、しないべきか」 多くの患者さんが迷うところだと思います。 この判断をするためには、手術による利点とリスク、手術をしないことによる利点とリスクを正しく理解することが大切です。 変形性股関節症や変形性膝関節症の主な手術は、人工股…

筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)の実践論

現代のスポーツ運動生理学は、トレーニングによって効果的に筋肉を肥大させるためには「自分を追い込み、総負荷量を増やせ」と言います。 これまで筋肉を肥大させるためには、高強度のトレーニングを行うことが推奨されてきました。これは高い運動強度によっ…

筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう

トレーニングによって筋肥大を起こさせるためには、筋肉を構成する筋タンパク質の合成作用が分解作用を上回らなければなりません。 筋肥大=筋タンパク質の合成作用 > 分解作用 筋タンパク質の合成作用は、トレーニング内容とタンパク質の摂取状況というふ…

筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論

2016年、オランダ・マーストリヒト大学のTrommelenらは、雑誌Nutrientsで就寝前のタンパク質摂取がトレーニング効果を高める根拠や、その方法論について体系化させたレビュー(まとめ)を報告しています(Trommelen J, 2016)。現代のスポーツ栄養学では、就…

筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう

私たちの筋肉が増えたり、減ったりするのは、筋肉のもとである筋タンパク質の合成作用と分解作用のバランスによって決まります。筋肉を増やすためには、筋タンパク質の合成作用が分解作用を上回らなければなりません。 『筋肉を増やすための栄養摂取のメカニ…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう

筋肉は筋タンパク質によって作られています。筋タンパク質は24時間、いつも合成と分解を繰り返していますが、私たちの筋肉の量が保たれているのは筋タンパク質の合成と分解のバランスが釣り合っているからです。 『筋肉を増やすための栄養摂取のメカニズムを…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう

前回はタンパク質の摂取量についてスポーツ栄養学の知見から考察してきました。 『筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう』 今回はタンパク質を摂取する「タイミング」に目を向けてみましょう。タンパク質はいつでも摂取すれば良いとい…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう

筋肉を構成する筋タンパク質は、食事により摂取されたタンパク質(アミノ酸)の量に依存して作られます(合成されます)。この筋タンパク質を合成する量が分解する量を上回ることによって筋肉が増えます。 『筋肉を増やすための栄養摂取のメカニズムを理解し…

筋肉を増やすための栄養摂取のメカニズムを理解しよう

*リライト記事をnoteに更新しています。 note.com 「科学により裏付けされたタンパク質の摂取方法(量や質、タイミング)を実践することで、日頃のトレーニングの効果を最大限に引き出すことが可能になる」 現代のスポーツ栄養学では、効率的に筋肉を増やす…

脳卒中後の効果的な立ち上がり動作トレーニングとは?

脳卒中後の転倒事例の37%が立ち上がり動作時に生じていることが報告されています(Nyberg L, 1995)。脳卒中により麻痺した下肢の支持性が低下し、体重をかけることが難しくなり、立ち上がり動作時に非麻痺側へ体幹が逸脱してしまうため、転倒が起きやすくな…

人工股関節置換術・人工膝関節置換術の再置換率を知っておこう

手術をするか、しないかの決断は、手術による利益とリスクのバランスによって判断されます。利益が大きくリスクが少なければ手術を選択しやすいですが、あまりにリスクが大きい場合には、手術を躊躇するでしょう。そのため、患者さんは手術の利益とリスクを…

2017年4月 最新のリハビリ論文まとめ

今回は、2017年の3月までに報告されたリハビリに関する論文をいくつかピックアップしています。Natureの2017年3月号では「Nature Index 2017 Japan」というテーマで日本の科学研究の失速が話題になっていますが、最近のリハビリ関連の研究では多くの日本人が…

ヒトは投げるために肩を進化させてきた 後編

私たちは投げるために肩を進化させてきました。この根拠について進化形態学では、鎖骨の延長化と肩甲骨の関節窩の垂直化、そして上腕骨の形態的変化から説明しています。 『ヒトは投げるために肩を進化させてきた 中編』 ハーバード大学のRoachらは、ヒトは…