リハビリmemo

理学療法士・トレーナーによる筋トレやダイエットについての最新の研究報告を紹介するブログ

筋トレとアルコール摂取の残酷な真実

2014年2月、私たちにとって、あまりにも残酷な事実が公表されました。 「トレーニング後のアルコール摂取は筋肥大の効果を減少させる」 トレーニング後のアルコール摂取は格別な幸福を与えてくれます。厳しく、辛い自分との戦いを終えたあとに、最大の安らぎ…

肩関節の外旋筋力の評価によって腱板断裂の所見が予測できる(論文紹介)

徒手筋力評価によって、腱板断裂の所見(断裂サイズや腱の脂肪浸潤)を予測することは出来るのでしょうか? 今回は、カナダ・サニーブルックス健康科学センターのRazmjouらの肩の外旋筋力と腱板断裂の所見との関係性を調査した報告をご紹介します。 腱板断…

脳卒中後のStiff-knee gaitには中間広筋が関与している(論文紹介)

脳卒中後のStiff-knee gait(SKG)は「歩行の遊脚期にみられる麻痺側下肢の膝屈曲の減少または遅延」と定義されています(Perry J, 1992)。SKGでは歩行の遊脚期にみられる膝関節の屈曲が減少するため、足部のクリアランスの低下を招き、転倒リスクを増加さ…

筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう(2017年7月版)

2017年7月にスポーツ医学雑誌として有名なSports medicineから「レジスタンストレーニングのセット数」についての最新のレビューが報告されましたので、本ブログでもキャッチアップしておきます。 Table of contents ◆ これまでのセット数の研究に対する疑問…

いつまでも若々しい筋肉を維持するためには筋トレだけじゃ不十分?

加齢による筋肉の衰えからは誰しも逃れることはできません。 多くのメディアやブログでは、加齢に負けず若々しい身体でいるために「筋トレ」を推奨しています。しかし、現代の運動生理学は次のようにいいます。 「筋トレだけでは不十分である」 2014年、筑波…

ランニングエコノミーがランニングパフォーマンスを高める理由を知っておこう

フルマラソンの世界記録10傑を見てみると、10人ともにアフリカの選手であることがわかります。なぜアフリカの選手はこれほどまでにランニングパフォーマンスが高いのでしょうか? この問に対して、ランニングに関する多くの変数をもとに分析したラフバラー大…

ランニングのメカニズムとランニングエコノミーについて知っておこう

1921年に世界でフルマラソンの標準距離「42.195km」が示されてから約100年が過ぎようとしています。これまで「ヒトは42.195kmをどのくらいの時間で走ることができるのか?」というテーマが運動生理学者たちの知的好奇心を煽ってきました。 1998年にはLiuとSc…

筋トレの効果を最大にするベータアラニンについて知っておこう

スポーツ運動生理学の発展により、トレーニングの効果は総負荷量やセット数、セット間の休憩時間などの変数によって決まることが明らかになっています。 トレーニング = 総負荷量 × セット数 × セット間の休憩時間 × トレーニング頻度 etc 『筋力トレーニン…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ(ISSN 2017より)

国際スポーツ栄養学会(ISSN)による「タンパク質の摂取とエクササイズ」というレビューが今年の6月に改訂されましたので、さっそくキャッチアップしておきましょう。 ISSNによる最初のレビューは2007年だったのですが、このレビューは20万件を超えるアクセ…

脳卒中のリスクを減少させるタンパク質摂取の最適戦略とは?

「タンパク質の摂取は脳卒中になるリスクを減少させる」 2014年、南京大学のZhangらは、これまでに報告された7つの研究(254,489名を対象)からタンパク質の摂取と脳卒中の発症リスクについてのメタアナリシスを報告しています。 その結果は、動物性タンパ…

筋トレの効果を最大にするロイシンについて知っておこう

市販されているプロテイン・サプリメントは数多くあり、そのもととなるタンパク質の種類には、乳タンパク質のホエイやカゼイン、大豆タンパク質のソイなどがあります。そのため「どのタンパク質がもっともトレーニングの効果を高めるのか?」という声をよく…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の品質について知っておこう

筋肉のもとである筋タンパク質は、トレーニングとタンパク質の摂取によって、その合成作用を増加させ、筋肉を肥大させます。 筋タンパク質の合成作用 = トレーニング × タンパク質の摂取 トレーニングの成果を最大にするためには、摂取するタンパク質の摂取…

変形性膝関節症のウォーキングの注意点を知っておこう

「なるべくウォーキングをしましょう」 変形性膝関節症や変形性股関節症の保存療法において、多くの医療者はウォーキングを推奨しています。 歩行の機会が少なくなると関節症の悪化や筋力の低下、心肺および血管機能の低下が進み、生活の質(QOL)が損なわれ…

筋トレの効果を最大にするトレーニングの頻度について知っておこう

「筋タンパク質の合成作用を最大化させる」 現代のスポーツ運動生理学は、筋力トレーニングの目的についてこのように述べています。効果的なトレーニングとは、筋肉のもとである筋タンパク質の合成作用を効率的に高めるトレーニングのことを言います。現在で…

筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間について知っておこう

近年のスポーツ運動生理学、スポーツ栄養学の発展にともない、筋力トレーニングに対する考え方の大きなパラダイムシフトが起きています。 これらの学問では、トレーニングの効果を最大にするためには「筋タンパク質の合成作用を高めるトレーニング内容、タン…