リハビリmemo

大学病院勤務・大学院所属の理学療法士・トレーナーによる「最新の研究をトレーニングにつなげるための記録」

筋力トレーニングの科学

筋力増強と筋肥大の効果を最大にするトレーニング強度の最新エビデンス

筋トレの目的には、主に筋力を強くすること(筋力増強)と筋肉を大きくすること(筋肥大)があります。この目的を達成するためには、それぞれの最適なトレーニング強度を選択することが効果的です。 では、筋力増強や筋肥大の効果を最大にするトレーニング…

筋力を簡単にアップさせる方法~筋力と神経の関係を知っておこう

筋トレによって効果的に筋肥大を生じさせるためにはどうすれば良いでしょうか? この問に現代のスポーツ医学や運動生理学はこう答えています。 「トレーニングの総負荷量を増やすように筋トレをデザインしよう」 筋肥大は重量、回数、セット数からなる総負荷…

そもそもプロテインの摂取は本当に筋トレの効果を高めるのか?

筋トレに「タンパク質の摂取」は欠かせません。 なぜなら、筋トレだけでは筋肥大は生じないからです。筋肥大の効果を得るには、筋肉のもとである筋タンパク質の合成量が分解量を上回らなければなりません。筋トレをすると合成感度は上昇しますが、それだけで…

筋トレの効果を最大にする「牛乳」の選び方を知っておこう

筋トレの効果を高めるためには「タンパク質」の摂取がかかせません。というのも、筋トレだけでは筋肉のもととなる筋タンパク質は合成されず、そこにタンパク質を摂取して、はじめて筋タンパク質の合成が高まるからです。そのため、筋トレとタンパク質の摂取…

ホエイ・プロテインと筋トレ、ダイエット、健康の最新エビデンスまとめ

いま、日本を含む先進国では「健康」が大ブームであり、これに応じてスポーツ人口の10〜20%がプロテインを摂取しているとされています(Goston JL, 2010)。 世界有数のリサーチ会社であるMarkets and Marketsによるプロテイン・サプリメントの市場予想では…

筋トレ後のタンパク質摂取に炭水化物(糖質)は必要ない?

「筋トレ後にはタンパク質に炭水化物(糖質)を合わせて摂取すると良い」 今では、多くのメディアやブログでも紹介されているように、筋トレ後にタンパク質だけでなく、炭水化物を合わせて摂取するとトレーニング効果が高まるとされています。 しかし、近年…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう(2018年4月版)

筋トレの効果を最大にするためには、タンパク質の摂取が不可欠です。 これは、筋トレだけでは筋肉のもとである筋タンパク質が合成されないからです。では、筋トレには意味がないのか?というと、そういうわけではありません。 筋トレは筋タンパク質の合成感…

ベンチプレスをするなら大胸筋損傷について知っておこう

「ベンチプレスで大胸筋を損傷する人が増えている」 2012年、カナダ・ヨセフ健康センターのElMaraghyらは、過去に報告された大胸筋損傷に関する知見をレビューしたところ、近年になって大胸筋損傷の報告件数が急速に増加していることを明らかにしました。 18…

筋トレの効果を最大にする食品やプロテインの選ぶポイントを知っておこう

筋肉のもとである筋タンパク質は、24時間、いつも合成と分解を繰り返しています。筋肉量が維持されているのは、この合成と分解のバランスが釣り合っているからです。 筋トレをすると筋タンパク質の合成感度は少なくとも24時間は上昇します。この時間帯で効果…

筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか問題

「エグゼクティブは早朝にトレーニングをしている」 世界有数の経済誌であり、世界長者番付でも有名な雑誌Forbesで「エグゼクティブが8時までに行っていること」という特集が掲載されています。紙面では元イギリス首相のマーガレット・サッチャーやウォルト…

筋トレ後にプロテインを飲んですぐに仰向けに寝てはいけない理由

「食べてすぐ寝ると牛になる」 昔から、食事をしてすぐに横になったり、寝ることは行儀の悪いこととされ、その戒めからこのようなこわざが生まれました。 もちろん、筋トレ後にプロテインを飲んで、すぐに横になることも行儀の悪いことです。そのため、プロ…

筋トレを続ける技術〜意志力をマネジメントしよう

なぜ筋トレが続かないのでしょうか? この問いに進化生物学者のDaniell Liebermanはひとつの答えを提示しています。 「そもそもヒトは筋トレをするようにデザインされていない」 200万年という長い石器時代に、ヒトは獲物を狩るために長い距離を走り、正確に…

筋トレは脳卒中の発症リスクを高めるのか?〜筋トレによるリスクを知っておこう

筋トレは多くのリターンを与えてくれます。 筋トレは筋肉を肥大させ、筋力を高めるだけでなく、男性には男らしい肉体を、女性には美しいスタイルを与えてくれます。それだけでなく、筋トレは睡眠の質を高め、心臓を強くし、不安を和らげ、病気による死亡率を…

ケガなどで筋トレできないときほどタンパク質を摂取するべきか?

ケガや痛みがあると、しばらくの間、筋トレができなくなります。そのときに、どうしても気になってしまうのが筋肉量の減少です。誰しも努力して得た筋肉を失いたくないものです。 しかし、現実は残酷です。 残念ながら、筋肉の不活動よって筋肉量は1日あたり…

筋トレが高血圧を改善させる〜その科学的根拠を知っておこう

「150 / 94」 血圧計に表示された数値をみた医師は、残酷な診断を告げました。 「高血圧ですね」 「上の血圧(収縮期血圧)が140以上、下の血圧(拡張期血圧)が90以上あると高血圧と診断されます」 Fig.1:高血圧治療ガイドライン2014(JSH2014)より筆者作…

筋トレ後のタンパク質摂取は「24時間」を意識するべき理由

「筋トレ終わったら、とりあえずプロテイン飲んでおけばOKですよね?」 このような質問に現代のスポーツ医学やスポーツ栄養学はこう答えています。 「筋トレ後の24時間を意識してタンパク質を摂取しなさい」 筋トレ直後はタンパク質摂取のゴールデンタイムと…

筋トレ後のアルコール摂取が筋力の回復を妨げる?〜最新の研究結果を知っておこう

スポーツ科学は僕たちに残酷な真実を告げています。 「筋トレ後のアルコール摂取は筋肥大の効果を減少させる」 筋トレによる筋肥大の効果は、筋肉のもとである筋タンパク質の合成によってもたらされます。筋タンパク質を合成する主な調整因子とされているの…

イメージトレーニングが筋トレの効果を高める〜その科学的根拠を知っておこう

「いつも頭の中で4回転を跳ぶイメージを繰り返している」 平昌オリンピックで2大会連続の金メダルを獲得した羽生選手はインタビューでこう述べています。 イメージトレーニングが運動の正確性やパフォーマンスを向上させるというエビデンスは数多く報告され…

睡眠不足は筋トレの効果を低下させる~その科学的根拠を知っておこう

現代のスポーツ医学は、筋トレの効果を最大化するための方程式を示しています。 トレーニングの効果 = 総負荷量 = 重量 × 回数 × セット数 × 頻度 トレーニングの効果(特に筋肥大)は総負荷量によって決まります。総負荷量は重量や回数などをかけ合わせた…

コーヒーが筋トレのパフォーマンスを高める〜その科学的根拠を知っておこう

「1杯のコーヒーが筋トレの効果を高める」 このような記事をネットメディアやブログで目にすることがあります。しかし、カフェインが運動のパフォーマンスを向上させるエビデンスは示されていますが、コーヒーは本当に筋トレのパフォーマンスを高めるのでし…

プロテインは骨をもろくする?〜最新の研究結果を知っておこう

筋トレの効果を高めるには、タンパク質の摂取がとても大切になります。 トレーニング後にはプロテインを飲み、帰り道にはいきなりステーキに寄っていくというルーティンが確立されるくらい、トレーニーはタンパク質を意識しています。 しかし、スポーツ医学…

筋トレは心臓も強くする〜最新のエビデンスが明らかに

トレーニングを終えた僕たちは鏡の前に立ち、ひとつひとつの筋肉を見てこう思います。 「今日も大胸筋や三角筋、大腿四頭筋が良い感じにパンプアップされたな」 しかし、パンプアップされたのはこれらの筋肉だけではありません。鏡には決して映らない、命を…

筋トレの効果を最大にする新しいトレーニングプログラムの考え方を知っておこう

筋トレの効果を最大化するためには、どのようにトレーニングプログラムを考えれば良いのでしょうか? この問に現代のスポーツ医学はこう答えています。 「総負荷量を高めるようにトレーニングをデザインするべきである」 総負荷量とは負荷量(重量)と回数(…

時間がないときにやるべき筋トレメニューとは?〜その科学的根拠が明らかに

筋トレしたい。 でも忙しくて筋トレする時間がなかなかとれない。 短時間でも効果的な筋トレメニューはあるのだろうか? 筋トレのメニューは目的(筋力のアップや筋肥大、パフォーマンス)に応じて異なります。そのため、このメニューをやれば万能な効果を得…

筋トレしてすぐの筋肥大は浮腫(むくみ)であるという残念な真実

「筋トレをはじめて3週間、鏡にうつる僕のカラダは明らかに大きくなっていた」 筋肉の本当の特性は、身体を動かすことに起因するストレスに対して迅速に適応し、将来のストレスに耐えうることができることです。 運動生理学では、この特性について半世紀以上…

エビデンスにもとづく筋肥大を最大化するための筋トレ・ガイドライン

2017年12月末日、少し遅いクリスマスプレゼントがニューヨーク州立大学のBrad Schoenfeld氏から届きました。 届いたPDFファイルには「エビデンスにもとづく筋肥大を最大化するための筋トレ・ガイドライン」と題されており、最新の知見をもとにした筋肥大を最…

筋トレ人気記事ランキング2017

2017年、ブログ「リハビリmemo」では現代のスポーツ医学や栄養学などの最新のトピックスを中心にご紹介してきました。おかげさまで多くの読者の方と筋トレの新しい知見を共有できたと思います。では、今年の記事をランキング形式にて振り返ってみましょう。 …

筋トレと遺伝の本当の真実〜筋トレの効果は遺伝で決まる?

「ヒトは遺伝と環境によってかたち作られている」 生まれてすぐに養子に出された一卵性双生児が数十年ぶりに出会ったとき、驚くほどの類似点があるといいます。異なる環境で育ったにもかかわらず、身長や性格をはじめ、学力(とくに数学)や趣味(とくに音楽…

筋トレが続かない理由〜ハーバード大学が明らかにした答えとは?

「筋トレが続かないんです…意志が弱いんです…」 筋トレは病気による死亡率を減少させ、睡眠の質を改善し、糖尿病や心臓病のリスクを軽減させるだけでなく、男性には男らしい肉体を、女性には美しいスタイルを与えてくれます。 『筋トレが病気による死亡率を…

筋トレの効果を最大にする「関節を動かす範囲」について知っておこう

トレーニングで関節を大きく動かすとキツくて、動かす範囲を少なくするとラクになるのは何故なのでしょうか? 例えばアームカールで、肘をしっかり伸ばしたところから、しっかり曲げるフルレンジのトレーニングよりも、中間の角度で小さく動かすパーシャルレ…