リハビリmemo

大学病院勤務・大学院リハビリテーション学所属の理学療法士・トレーナーによる「研究と臨床をつなげるための記録」

自転車トレーニングでは、速度一定でお願いします。

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The cortical control of cycling exercise in stroke patients: An fNIRS study.

Human brain mapping 2012

 

脳卒中患者17名を対象に、3つの条件で、脳活動(fNIRS)と両下肢の筋活動バランス(EMG)を計測した。

①自分で自転車をこぐ・速度フリー(active cycling)

②他動的にこいでもらう(passive cycling)

③決まった速度で自転車をこぐ(active cycking with visual feedback)

その結果、①自分で自転車をこぐ場合と、②他動的にこいでもらう場合では、両側の感覚運動野の脳活動の上昇が同じように見られた。

また、③決まった速度で自転車をこいだ場合は、両側の感覚運動野に加えて、非損傷側の運動前野の活動が高まり、両下肢の筋活動バランスの非対称性が改善したという報告。

脳卒中後の自転車運動は、下肢の運動機能向上、歩行能力向上に寄与するということは知られている。さらに速度やペダルへの荷重量など、外的なフィードバックを加え、意識的に行わせるとより効果的であるとされている。

今回の報告は、視覚的フィードバックを行ったほうが、より脳活動を高められますよというものである。この運動前野は、宮井一郎先生も報告されているように歩行能力に寄与する部位である。ここが、本報告のミソなのだろう。

自転車でトレーニングするときは、速度を決めて、その速度を維持するように行った方がいいのかも。

 

 

脳卒中リハビリシリーズ

脳卒中リハビリ①:バランス感覚には、足底感覚へのアプローチ! 

脳卒中リハビリ②:自転車トレーニングでは、速度一定でお願いします。

脳卒中リハビリ③:脳卒中早期からFES自転車運動で体幹機能を高めよう!

脳卒中リハビリ④:FES自転車運動は姿勢制御に効果的

脳卒中リハビリ⑤:自転車トレーニングは、ただ漕いでるだけじゃダメ。

脳卒中リハビリ⑥:自転車で突っ張る筋肉をほぐせるかも。

脳卒中リハビリ⑦:歩行スピードを高めたいなら、足関節背屈筋力を高めよう。

脳卒中リハビリ⑧:歩行距離をのばすには、やっぱり足関節背屈筋力?

脳卒中リハビリ⑨:上手に歩くためには、エンジンとブレーキ、どっちが大事?

脳卒中リハビリ⑩:歩行立脚期の機能改善には、この装具で。

脳卒中リハビリ⑪:遊脚期の足関節背屈を増強させる新しいトレーニング

脳卒中リハビリ⑫:視覚的フィードバックで知らないうちに歩行が変わる?

脳卒中リハビリ⑬:フィードバック療法で麻痺側の足を使えるようにしよう。

脳卒中リハビリ⑭:非麻痺側下肢も見逃すな。

脳卒中リハビリ⑮:ただ自転車を漕ぐだけではダメな根拠

脳卒中リハビリ⑯:片麻痺にもインソールは有効。

脳卒中リハビリ⑰:中殿筋への機能的電気刺激療法は、歩行の対称性を改善させます

脳卒中リハビリ⑱:効果的な立ち上がり練習の方法

脳卒中リハビリ⑲:立ち上がり動作と荷重感覚

脳卒中リハビリ⑳:筋力トレーニングだけでは効果なし

 

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