リハビリmemo

大学病院勤務・大学院リハビリテーション学所属の理学療法士・トレーナーによる「最新の研究をトレーニングにつなげるための記録」

筋トレ の検索結果:

筋トレの効果を最大にする「関節を動かす範囲」について知っておこう

…を動かす範囲によって筋トレの効果は異なるのでしょうか? 今回は、関節を動かす範囲による筋トレへの効果と怪我のリスクについて考察していきましょう。 Table of contents ◆ フルレンジは筋肥大の効果を高める ◆ フルレンジは筋肉へのダメージを高めやすい ◆ 読んでおきたい記事 ◆ フルレンジは筋肥大の効果を高める 2012年、フィデラル大学のPintoらは、関節を動かす範囲の異なりによるトレーニング効果について報告しています。 40名の被験者を募り、アームカールを…

筋トレとアルコールの残酷な真実(続編)

「筋トレ後のアルコール摂取は筋肥大の効果を3割減少させる」 2014年、僕らにとって残酷な真実が明らかになりました。この真実をブログで紹介してから多くのコメントをいただき、「筋トレ後の至福のひとときが奪われる!」という悲鳴が渦巻いていたのを覚えています。 『筋トレとアルコール摂取の残酷な真実』 しかし現実はどこまでも残酷です。筋トレとアルコールの残酷な真実には続きがあったのです。 2017年、さらなる真実を報告したノース・テキサス大学のDuplantyらこう述べています。 …

プロテインは腎臓にダメージを与える?〜現代の科学が示すひとつの答え

…ようにしましょう 『筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう(2017年7月版)』 腎臓病は高血圧や糖尿病によって併発したり悪化します。これらの病気がある場合は、主治医に相談しながらプロテインの摂取を検討するべきです。また、腎臓が軽度でも機能低下している場合は、タンパク質の過剰摂取により腎臓がダメージを受けやすくなります。健康診断で腎臓の機能低下が指摘された場合も同じように医師に相談するべきでしょう。 タンパク質の過剰摂取と腎臓へのダメージの議論は今もなお続い…

筋トレが病気による死亡率を減少させる幸福な真実

…されました。 「筋トレがすべての病気の死亡率を減少させる」 ✻How sit-ups and push-ups could ward off an early death - ABC news これは2017年10月に報告された8万人の大規模研究の結果を伝えたものです。シドニー大学のStamatakisらは、世界で初めて、筋トレと病気による死亡率に関する大規模な疫学的研究を行ったのです。 今回は、Stamatakisらの大規模研究の結果をご紹介しながら、筋トレが病気による死亡…

ホエイプロテインは食欲を抑える〜最新のエビデンスを知っておこう

…しよう シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論 シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう シリーズ⑧:筋トレの効果を最大に…

筋トレによって脳が変わる〜最新のメカニズムが明らかに

…タンストレーニング(筋トレ)を始めて4ヶ月までの筋力と筋肉の大きさの推移です。トレーニング開始から8週以降は、筋力と筋肉の大きさに高い関係性があるのがわかります。しかし、トレーニング開始から8週までには筋力と筋肉の大きさに関係性は見られません。では、この期間の筋力は何によって増強するのでしょうか? 現代の脳科学はこう答えています(Carroll TJ, 2002)。 「脳や脊髄などの神経が適応した結果である」 現在では、筋力は筋肉の大きさと神経の適応によって構成されると考えら…

筋トレの効果を高める最新の3つの考え方〜Schoenfeld氏のインタビューより

…ンタビューをもとに、筋トレの効果を高める最新の考え方をご紹介しましょう。 Table of contents ◆ セット数の考え方 ◆ 運動回数の考え方 ◆ 運動強度の考え方 ◆ 読んでおきたい記事 ◆ セット数の考え方 現代のスポーツ医学では、トレーニングによる筋肥大は運動強度と運動回数を合わせた「総負荷量」によって決まとされています。そのため、総負荷量を増大させる最適な運動強度や運動回数、セット数などの研究が進められています。 BarBendの記者による最初の質問は「筋肥…

HMBが筋トレの効果を高める理由~国際スポーツ栄養学会のガイドラインから最新のエビデンスまで

…タンストレーニング(筋トレ)に対するHMBのエビデンスを積み重ねつつあります。 今回は、2013年に国際スポーツ栄養学会より発表されたHMBのガイドラインを確認しながら、今年9月に報告された最新のシステマティックレビューをご紹介しましょう。 Table of contents ◆ HMBの4つの効果を知っておこう ◆ HMBの正しい摂取方法と安全性を知っておこう ◆ HMBはHMB-CaからHMB-FAへ ◆ 読んでおきたい記事 ◆ HMBの4つの効果を知っておこう 国際スポ…

筋肉の大きさから筋トレをデザインしよう

…タンストレーニング(筋トレ)による筋肥大の効果は、運動負荷や運動回数ではなく、その両方をかけ合わせた「総負荷量」によって決まることが明らかになったのです。 筋肥大の効果 = 総負荷量(運動負荷 × 運動回数) その後の研究では、低負荷トレーニングでも運動回数を高めて総負荷量を増加させれば、高負荷トレーニングと同じか、それ以上の筋肥大の効果を得られことが報告されています(Schoenfeld BJ, 2017)。 『筋トレの最適な負荷量を知っておこう(2017年8月版)』 そし…

筋トレが睡眠の質を高める〜世界初のエビデンスが明らかに

…もトレーナーをつけて筋トレを始めてみたのです。 筋トレを初めて1ヶ月後、オークラウンダー氏は自身の変化についてこのように述べています。 「睡眠時間が少ないにもかかわらず、ぐっすりと眠れるようになりました。そしてエネルギーに満ち溢れている自分に気づきました」 このコメントを裏付けるように、2017年7月、世界で初めてレジスタンストレーニング(筋トレ)と睡眠についてのシステマティックレビューが雑誌Sleep Medicine Reviewsに掲載されたのです。 ✻システマティック…

筋トレの効果を最大にするタマゴの正しい食べ方

…しよう シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論 シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう シリーズ⑧:筋トレの効果を最大に…

BCAAが筋トレ後の筋肉痛を回復させるエビデンス

…タンストレーニング(筋トレ)による筋肉痛を軽減させることがこれまでの研究で報告されています。 しかし、統計的なエビデンスやBCAAによる筋肉痛の適応や最適な摂取方法は明らかになっていなかったのです。 2017年9月、テヘラン医科大学のRahimiらは、これまでに報告されたBCAAと筋肉痛についての8つの研究データを統計解析しました。 その結果、BCAAの摂取はストレッチングや長期の安静といった他の介入に比べて、筋損傷のマーカーであるCK(クレアチンキナーゼ)を有意に減少させる…

筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう(2017年9月版)

…タンストレーニング(筋トレ)の効果的なセット間の休憩時間は3分以上であるとされてきました。 『筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう』 メルボルン大学のGrgicらは、今回のレビューで新たな知見を明らかにしたのです。 「セット間の休憩時間は、性別やトレーニングの経験、運動強度によって異なる」 今回は、Grgicらの最新のレビューをご紹介しながら、セット間の休憩時間の重要性から最適な休憩時間の設定について考察していきましょう。 Table of content…

筋トレの効果を最大にするウォームアップの方法を知っておこう

…タンストレーニング(筋トレ)の効果を最大にするための多くの因子を明らかにしてきました。 それはタンパク質の摂取量や摂取パターン、トレーニングの負荷量やセット数、セット間の休憩時間まで、科学の発展とともに、これらの因子はトレーニング効果を最大にするように最適化されています。 では、トレーニング効果を高めるためのウォームアップ(Warm-up)はどのように最適化すれば良いのでしょうか? 2015年に雑誌Sports Medicineでウォームアップについてのシステマティックレビュ…

筋トレの前にストレッチングをしてはいけない理由

…タンストレーニング(筋トレ)に与える影響についても、ひとつの結論を示しています。 「トレーニング前のストレッチングは筋肥大の効果を減少させる」 今回は、静的(スタティック)ストレッチングが筋肥大の効果に与える影響について、近年の知見をもとに考察していきましょう。 Table of contents ◆ ストレッチングはトレーニングの運動回数、総負荷量を減少させる ◆ ストレッチングは筋肥大の効果を減少させる ◆ 読んでおきたい記事 ◆ ストレッチングはトレーニングの運動回数、…

プロテインの摂取はトレーニング前と後のどちらが効果的?

…しよう シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論 シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう シリーズ⑧:筋トレの効果を最大に…

筋肉量を維持しながらダイエットする方法論

…しよう シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論 シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう シリーズ⑧:筋トレの効果を最大に…

筋トレが不安を解消するエビデンス

…ります。 これまで、筋トレが不安のようなネガティブな感情に与える効果的なエビデンスは示されていませんでした。今年8月、雑誌Sports medicineで世界で初めてレジスタンストレーニング(筋トレ)が不安を改善するというメタアナリシスが報告されたのです。 今回は、このメタアナリシスをご紹介しながら、不安がもつ意味とマネジメントについて考察していきましょう。 Table of contents ◆ 日本人は世界でいちばん不安になりやすい ◆ 筋トレが不安を解消するエビデンス …

筋トレの最適な負荷量を知っておこう(2017年8月版)

「効果的な筋トレの負荷量は、最大負荷の70%以上の高負荷が望ましい」 2009年、アメリカスポーツ医学会は公式声明でこのように唱えました(American College of Sports Medicine. 2009)。 しかし、この頃から、運動生理学やスポーツ栄養学の分野では、大きなパラダイム・シフトが起こっていました。筋肉のもととなる筋タンパク質の計測が可能となり、トレーニング効果を筋タンパク質の合成速度で判断できるようになったのです。 このパラダイム・シフトが生み出…

ストレッチングが動脈硬化を改善させる

…男女を筋力トレのみ、筋トレと有酸素運動、ストレッチングのみ(対照群)の3つのグループに分けて1日3回、13週間つづけ、動脈硬化の改善率を計測しました。 Cortez-Cooperらの仮説は、筋トレと有酸素運動を行ったグループがもっとも動脈硬化の改善が示されるというもので、まさか対照群であるストレッチングで動脈硬化が改善するとは考えてもいませんでした。 しかし、結果は意外なものでした。 筋トレと有酸素運動を行ったグループでは、動脈硬化の改善は見られましたが、対照群との有意な差は…

長生きの秘訣は筋トレにある

… 長生きの最適戦略が筋トレである理由 ◆ 読んでおきたい記事 ◆ 筋肉が少なく、脂肪が多いともっとも死亡率が高くなる 2015年、雑誌Lancetで14万人を対象にした握力と死亡率との調査結果が報告されました。握力は全身の筋肉量を反映する指標になります。調査の結果、握力が5kg低下するごとに死亡率が14%増加することが示されました(Leong DP, 2015)。 また、2016年には雑誌Lancetで約400万人を対象としたBMI(体格指数)と死亡率の大規模調査の結果が報告…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう(2017年7月版)

…べているのです。 『筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量について知っておこう』 ◆ トレーニング後24時間あたりの最適なタンパク質の摂取量 トレーニングによる筋タンパク質の合成感度の増加は24時間ほど継続します。近年では、トレーニング効果を最大化するには、この24時間で如何に最適なタンパク質の摂取量を摂取するかが重要であるとされています。では、トレーニング後24時間の最適なタンパク質の摂取量とはどのくらいなのでしょうか? 2017年6月、国際スポーツ栄養学会(ISSN)…

筋トレとアルコール摂取の残酷な真実

…ontents ◆ 筋トレ後のアルコール摂取は筋タンパク質の合成作用を減少させる ◆ 筋トレ後にアルコールを摂取してはいけない理由(メカニズム) ◆ 読んでおきたい記事 ◆ 筋トレ後のアルコール摂取は筋タンパク質の合成作用を減少させる これまでにもトレーニング後のアルコール摂取が筋肉の回復を遅延させるという知見が多くの研究者によって報告されていました。 2010年、ニュージランド・マッセイ大学のBarnesらは、トレーニング後のアルコール摂取が遠心性収縮トレーニングによって生…

筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう(2017年7月版)

…タンストレーニング(筋トレ)のセット数について、このように述べています。 1セットよりは複数のセットが効果的であり、3セット以上では効果がプラトーになる。 2010年のKriegerらは、1960年から2009年までに報告された研究をもとにメタ解析を行い、1セットより複数セットを行うことによって、有意に筋肥大が生じることを報告しました(Krieger JW, 2010)。 Fig.1:Krieger JW, 2010より筆者作成 また2012年には、ノッティンガム大学のKum…

いつまでも若々しい筋肉を維持するためには筋トレだけじゃ不十分?

…い身体でいるために「筋トレ」を推奨しています。しかし、現代の運動生理学は次のようにいいます。 「筋トレだけでは不十分である」 2014年、筑波大学のYamadaらは、日本人を対象にした加齢による筋肉量の減少についての大規模調査を報告しました。 対象は40〜79歳の男性16,379名、女性21,660名です。その結果、全身の筋肉量は79歳までに男性で10.8%、女性で6.4%減少することがわかりました。 Fig.1:全身の筋肉量の加齢による変化率(Yamada M, 2014よ…

筋トレの効果を最大にするベータアラニンについて知っておこう

…示されています。 『筋トレの効果を最大にする運動強度について知っておこう』 『筋トレの効果を最大にする運動強度の実践論』 しかし、疲労に打ち勝ち、自分を追い込むことは容易ではありません。誰しもそこまで強くないからです。 では、ある栄養素を摂ることで疲れにくくなるとしたらどうでしょうか? トレーニング時の疲労を軽減できれば、いつもよりも運動回数を多く行うことができます。運動回数の増加は、総負荷量の増大につながり、トレーニング効果を最大化することができるのです。 その栄養素が「ベ…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ(ISSN 2017より)

…ます。 参考記事 『筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう』 ◆ タンパク質の摂取パターン 最良の摂取パターンはトレーニング後「3〜4時間おき」の摂取であるとしています。これはAretaらによるトレーニング後12時間でどのような摂取パターンが筋タンパク質の合成作用を高めるのかという研究結果を参考にしています。 12時間で少量(10g)を1.5時間おきに摂取するよりも、多量(40g)を6時間おきに摂取するよりも、適量(約20g)を3〜4時間おきに摂取す…

脳卒中のリスクを減少させるタンパク質摂取の最適戦略とは?

…しよう シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論 シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう シリーズ⑧:筋トレの効果を最大に…

筋トレの効果を最大にするロイシンについて知っておこう

…高くなるのです。 『筋トレの効果を最大にするタンパク質の品質について知っておこう』 Raidyらは次に、タンパク質の種類よりも大事なことがあると言います。それが「ロイシンの量」です。 今回は、なぜロイシンの量が重要なのか、その科学的根拠について考察していきましょう。 Table of contents ◆ 筋タンパク質の合成作用のkey factorはロイシンである ◆ ロイシンの量が筋タンパク質の合成作用を左右する ◆ 読んでおきたい記事 ◆ 筋タンパク質の合成作用のkey…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の品質について知っておこう

…になるでしょう。 『筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう』 どのタンパク質が筋タンパク質の合成作用をもっとも高めるのか? この問に対して、Reidyらは、このような背景から「タンパク質の種類は関係ない」と答えています。そして大事なことは「もうひとつ」の答えにあると。 次回は、Reidyらの「もうひとつ」の答えとともに、これらの知見を参考にしたプロテイン・サプリメントの選び方について考えていきましょう。 ◆ 読んでおきたい記事 シリーズ①:筋肉を増やす…