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リハビリmemo

大学病院勤務・大学院リハビリテーション学所属の理学療法士による「研究と臨床をつなげるための記録」

転倒の科学

睡眠薬のメカニズムと転倒リスクについて知っておこう

先日、当院の医療安全委員会で、転倒事例のケースカンファレンスを行ったのですが、そこで睡眠薬のゾルピデム(マイスリー)と転倒リスクについての話題が挙がりました。 ゾルピデムの商品名は「マイスリー」で、その名前は医療関係者でなくとも聞いたことが…

変形性膝関節症の術後の痛みが転倒のリスク因子になる

今回は、雑誌Clinical biomechanicsの2016年9月号からオットー・フォン・ゲーリケ大学のHamacherらの報告をご紹介します。 Hamacherらは、2010年ごろより転倒に関する論文をすごい勢いで報告をしています。今回は「人工膝関節術後の疼痛が転倒のリスク因子に…

歩行速度で転倒リスクを予測しよう

信号が点滅するまでに横断歩道を渡り終えない夫を見て妻は思いました。 「夫の余命もあと10年程度か…」 『歩行速度で余命を予測しよう』 また、こうも思いました。 「家の中を片付けないとね」 「あと、行ったことのない場所に出かけるときは転倒に注意して…

転倒とバランス② バランス能力の評価を再考しよう

Dr Horakは、バランス能力の評価の目的について「バランス評価の目的は、バランス能力の程度を評価するとともに、バランス能力が低下している原因を特定することである」と述べている(Horak FB, 1997)。 バランス能力の程度を計る評価方法は数多くあり、そ…

転倒とバランス① 有効なバランス能力の評価とは?

バランスの研究で著明なDr Horakは、バランス障害の評価の目的を次のように述べている。 「バランス障害の評価には2つの目的がある。ひとつはバランス能力の程度を評価すること。そして、もうひとつはバランス能力が低下している原因を特定することである」…

効率的に転倒リスクをスクリーニングしよう!CDC編

転倒のリスク因子を如何に効率的にスクリーニングするか? リスク管理においてそのリスクを迅速に明確化させることは、その後のリスク防止効果を高めます。前回は、米国老年医学会(AGS)が推奨している転倒スクリーニングのアルゴリズムを紹介しました。 『…

転倒予防のリスクマネージメント② 効率的に転倒リスクをスクリーニングしよう!

前回は、JAMAに掲載されたTinnetiらの報告をもとに転倒のリスク因子とその影響度について考察しました。その結果、転倒歴を筆頭にバランス能力、筋力低下、視力低下、薬剤の使用などの因子が転倒への高い影響度をもつことがわかりました。 『転倒のリスク因…

転倒予防のリスクマネージメント① 転倒のリスク因子を知ろう!

リスクマネージメントの基本は、危険なことが起こらないように、その潜在的なリスクが顕在化する要因を洗い出し、影響度の大きさにしたがって優先順位をつけ、リスク防止策を実行することです。 雨の降る確率が70%であれば、家をでるときに傘を持っていきま…

健康寿命から考える転倒予防

私達が二足歩行を獲得して約400万年。地形や生活の場といった外的環境および身体という内的環境の変化に適応して現在の二足歩行がデザインされてきました。しかし、この50年というわずかな期間で私達をとりまく内的環境は急激に変化しています。それは生命寿…