リハビリmemo

理学療法士・トレーナーによる筋トレやダイエットについての最新の研究報告を紹介するブログ

2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

廃用によって筋萎縮しやすい筋とは?

来年度の診療報酬改定の全貌がようやく見えてきましたね。リハビリテーション関係で大きく評価されているのは、ADL維持向上等体制加算のみです。ADL維持向上加算の増点は、病棟にリハビリスタッフを専従配置し、廃用予防を行うことがADLの早期回復に寄与する…

ヒトの皮質網様体路と歩行制御

旭川医科大学の高草木教授は、皮質網様体路と脳卒中後の片麻痺歩行との関係ついても興味深い仮説を述べています。 一般的に脳卒中後の運動機能は上肢に比べ、歩行のほうが改善しやすいとされています。高草木氏は、大脳皮質や内包を通る皮質脊髄路が損傷して…

ヒトの皮質網様体路と姿勢制御 ②

旭川医科大学の高草木教授は、動物実験や病態モデルの研究報告をもとに「皮質網様体路は姿勢制御に関与する」という仮説を提唱しています。 前回のエントリでは、拡散テンソルトラクトグラフィー(Diffusion tensor tractography:DTT)を用いて、初めてヒト…

ヒトの皮質網様体路と姿勢制御 ①

「運動前野、補足運動野から脳幹網様体に至る皮質網様体路は、姿勢制御に関与する」 大脳基底核と運動制御の研究で著名な旭川医科大学の高草木教授は、動物研究、病態モデルからこのような仮説を提唱しています。そしてこの仮説は以下の根拠にもとづいていま…

脳卒中の発症部位と歩行速度

脳卒中後の歩行速度は、その患者さんの生活の質(QOL)に大きく影響します。歩行速度は外出頻度と密接な関係があり、地域参加できることがQOLの向上に寄与するのです。 『脳卒中後の歩行速度とQOL』 このような背景から、歩行速度を改善するための研究が多く…