ストレッチの科学
前回は、筋トレのあとに静的ストレッチングを行っても「筋肉の回復効果は期待できない」という最新のエビデンスをご紹介しました。 『筋トレ後の静的ストレッチングによる筋肉の回復効果は「ただの安静」と同じ!?【最新エビデンス】』 では、筋トレの前に…
「運動後には筋肉の回復のためにクールダウンとして静的ストレッチングをしましょう」 アメリカスポーツ医学会(ACSM)やアメリカ心臓協会(AHA)のガイドラインでも、運動後の静的ストレッチングはクールダウンの必須要素とされています(ACSM 2018, AHA 20…
「筋トレだけが筋力増強や筋肥大をもたらすわけではありません」 「習慣的な静的ストレッチングを行っても、同様の効果が期待できる可能性があります」 1983年、カリフォルニア大学のFrankenyらの研究チームが、それまで動物実験でしか確認されていなかった…
私たちの「血管」はとても柔らかくできており、伸び縮みします。しかし、加齢とともにその柔軟性は損なわれ、メタボリックシンドロームが加わることで、その劣化は加速します。 その結果が、動脈硬化です。 動脈硬化は、脳卒中や心筋梗塞、高血圧などの血管…
ストレッチの科学シリーズも11回を終え、今回で一旦終了することにしました。残念ながら、人の身体は加齢に伴い柔軟性を失っていきます。ストレッチを効果的に行い、加齢に負けない体づくりをしていきたいですよね。そこで、ストレッチに関する正しい情報を…
「ストレッチはダイエットに有効である!」というのは本当でしょうか? 僕が調べた範囲では、静的ストレッチとダイエットの関係について研究した報告は見当たりませんでした。なので、いくつかの知見をもとに、ストレッチがダイエットに寄与する可能性につい…
前回は、ストレッチのメカニズムを筋の粘弾性の側面から考察しました。粘弾性の特性を考慮すると、効果的にストレッチするにはじっくり伸ばさなくてはいけないこと、粘弾性の低下がストレッチによるパフォーマンスの低下の要因になりうること、ストレッチの…
だいぶ夜も冷えて、秋の到来を予感させますね。季節の変わり目なので体調を崩さないように気をつけていきましょう。 さて、ストレッチのメカニズムについて考察してみます。ストレッチのメカニズムを知ることで、以下の疑問について理解できると思います。 …
前回は、ストレッチの即時的な効果の持続性について考察してみました。その結果、ストレッチする筋によって効果の持続性がことなること、代表的なハムストリングスでは5分ほどのストレッチで2時間程度、効果が持続することがわかりました。 『ストレッチの…
ストレッチングの効果はどのくらい持続するのでしょうか?また、筋肉によって持続時間は異なるのでしょうか? ストレッチングの効果は、即時的な効果と習慣的な効果に分けられます。即時的な効果とは、ストレッチング後すぐの効果のことを言い、習慣的な効果…
加齢にともなう身体の衰えからは逃れられませんが、予防、改善することは可能です。今回は、ストレッチが加齢によって低下した歩く能力を改善させる効果について考察してみましょう。 Table of contents ◆ 加齢とともに歩く速度は低下する ◆ ストレッチによ…
ストレッチはいつ行うのが効果的ですか? 朝起きたとき?それとも入浴後ですか? このような質問を受けることが多いです。結論を言ってしまえば「入浴後のストレッチ」が一番、効果的です。 このことについては、多くのネットメディアや個人ブログで言われて…
「継続は力なり」 確かにその通りですが、人はそこまで強くありません。やらないといけない…と思いながらも…明日でいいや!と思うものです。もし、「週に数回のストレッチでも毎日のストレッチと同じ効果がある」ということを知ったら、少しはやってみようか…
ストレッチはどのくらいの時間、回数を行えば効果的なのでしょうか? ストレッチは美容や健康にとても効果的です。しかし、忙しい生活の中、ストレッチにかける時間もそんなに多くはとれないですよね。とは言うものの、ストレッチ時間が少なすぎて効果がな…
今回のエントリは、『ストレッチはパフォーマンスを低下させる(前編)』の後編になります。 ストレッチとパフォーマンスの関係については、2010年までに報告された3つのシステマティックレビュー、欧州スポーツ医学会、米国スポーツ医学会からのステートメ…
「運動前のストレッチはパフォーマンスを低下させるのか?」というテーマは、かれこれ15年前から議論されており、関連する論文の数は、優に100を超えています。 しかしながら、日本のスポーツ現場では、特段の疑問もなく運動前のストレッチが恒常的に行われ…