リハビリmemo

大学病院勤務・大学院所属の理学療法士・トレーナーによる「最新の研究をトレーニングにつなげるための記録」

筋トレのパフォーマンスを最大にするカフェインの最新エビデンス

2012年に開催されたロンドン・オリンピック。 控室である飲み物を口にしている選手がいました。競泳女子のアメリカ代表として出場したエリザベス・ベイセル選手です。ベイセル選手はその後のレースでみごとに銀メダル1個と銅メダル1個を勝ち得ました。 彼女…

筋トレのあとは風邪をひきやすくなる?〜最新エビデンスと対処法

「高強度トレーニングのあとは病気になりやすい」 現代の運動免疫学は、過去40年にわたり、運動による免疫機能への影響について検証をつづけ、独自に発展してきました。そこで示されているのが「オープン・ウィンドウ」という現象です。 オープン・ウインド…

筋トレのパフォーマンスを最大にするクレアチンの最新エビデンス

筋トレに効果的なサプリメントをひとつ挙げるとしたら何でしょうか? この問いに現代のスポーツ栄養学はこう答えます。 「クレアチン」 2018年、国際スポーツ栄養学会(ISSN)は、筋トレに効果的なサプリメントについてのレビューを報告し、30ほどのサプリメ…

筋トレの総負荷量と疲労の関係からトレーニングをデザインしよう

現代のスポーツ科学は、筋トレによる筋肥大の効果を最大にするポイントをこう述べています 「疲労困憊まで追い込め」 筋肥大の効果はトレーニングの総負荷量によって決まります。総負荷量とはトレーニングの強度(重量)と回数、それにセット数をかけ合わせ…

筋トレ後のクールダウンに効果なし?〜最新のレビュー結果を知っておこう

「筋トレのあとはクールダウンをしよう!」 運動のあとには必ずクールダウンをすることが常識となっています。学生のころは、部活やクラブで練習したあとにジョギングやウォーキングをしていたでしょう。アメリカのトレーナーの89%がクールダウンを推奨して…

筋トレの効果を最大にする週の頻度(週に何回?)の最新エビデンス

週に何回、筋トレすればトレーニングの効果を最大化できるのでしょうか? この問にアメリカ・スポーツ医学会(ACSM)は2009年に報告した公式声明でこう述べています。 「週2〜3回の頻度が推奨される」 しかし、この頻度の推奨には科学的根拠がなく、推測から…

筋肥大のメカニズムから筋トレをデザインしよう

ゲームを攻略するためには、ルールや仕組みを理解しなければなりません。スポーツであっても、仕事であっても、そのルールを知らなければ参加することすらできません。逆に、ルールをしっかりと理解していれば戦略的にゲームを進めることができるのです。 ト…

筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス

筋トレによる筋肉痛の予防にストレッチは効果的ですか? この問いに現代のスポーツ医学はこう答えます。 「ほとんど効果はありません」 では、筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアは何ですか? 現代のスポーツ医学はこう答えます。 「もっとも効果的なアフ…

筋トレとHMBの最新エビデンス(2018年8月版)

「HMBは筋トレによる筋肥大と筋力増強の効果を最大化させる」 1996年、アイオワ州立大学のNissenらは、世界ではじめてHMBがトレーニングによる筋肥大や筋力増強の効果を高めることを報告しました。 そして、この報告を皮切りに勃発したのが「HMB論争」です。…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ(2018年8月版)

2003年、サンフランシスコの寿司レストランに、著名な研究者たちが集まりました。 テーブルをかこんだ研究者たちは、オメガ3脂肪酸の豊富な寿司を堪能しながら、スポーツ栄養学の未来についての熱い議論をかわしていました。 この議論を機に設立されたのが「…

筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる

筋トレによって筋肉を大きくする(筋肥大させる)ためには… 「トレーニング強度はどのくらいが良いのでしょうか?」 「回数はどのくらいが良いのでしょうか?」 この問に現代のスポーツ医学はこう答えています。 「トレーニングによる総負荷量(Training vol…

プロテインは腎臓にダメージを与える?〜ハーバード大学の見解と最新エビデンス

「タンパク質のとりすぎは腎臓にダメージを与えるのか?」 筋トレによって筋肉量を増やすためには、筋肉のもととなる筋タンパク質の合成量を増やさなければなりません。そこで必須になるのがタンパク質の摂取です。筋トレをしただけでは筋タンパク質の合成は…

筋トレを続ける技術〜お金をもらえれば筋トレは継続できる?

「筋トレを1年間つづけられる人は、わずか4%に満たない」 2016年、Sperandeiらは、フィットネスセンターに新規で通いはじめた5,240名を対象に、12ヶ月間にわたるトレーニングの継続率を調査しました。 その結果、継続率は開始から3ヶ月で37%、半年後には14%…

ネガティブトレーニングは筋肥大に効果的なのか?〜最新エビデンスを知っておこう

現代のスポーツ医学は、筋トレで筋肥大の効果を最大にするポイントをたったひとつの方程式で示しています。 筋肥大の効果 = 総負荷量(強度 × 回数 × セット数) × 関節を動かす範囲 × セット間の休憩時間 × 週の頻度 × 運動スピード *条件:疲労困憊まで追…

筋トレで筋力増強の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう

筋肉が大きくなれば(筋肥大すれば)、筋力も強くなる。 僕たちは筋肉が大きいと筋力も強いことを感覚的に理解しています。しかし、現代のスポーツ医学は、筋肉の大きさだけでは筋力の強さを完全に説明できないといいます。 「筋肉の大きさ ≒ 筋力の強さ」 …

筋トレで筋肥大の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう

効果的に筋肉を大きくする(筋肥大させる)には、どのようにトレーニングをデザインすれば良いのでしょうか? この問に現代のスポーツ医学は「総負荷量」を意識しろといいます。 総負荷量は、強度(重量)と回数、セット数をかけ合わせたものであり、さらに…

筋トレで疲労困憊まで追い込んではいけない理由(筋力増強編)

「筋トレは疲労困憊まで追い込むべきか?」 この問いに現代のスポーツ医学はこう答えます。 「筋肥大が目的であれば、疲労困憊まで追い込め!」 「しかし、筋力増強が目的であれば疲労困憊の手前で終わりにしよう」 筋肥大の効果は、トレーニングの総負荷量…

筋トレは疲労困憊まで追い込むべきか?〜最新のエビデンスを知っていこう

「筋トレの効果は疲労困憊(オールアウト)まで追い込むことによって最大化される」 High intensity理論の提唱者で、ノーチラスの開発者でもあるアーサー・ジョーンズ氏は、30年以上にわたる彼の著書でこう述べています(Smith D, 2004)。 しかし、現代のス…

筋力増強と筋肥大の効果を最大にするトレーニング強度の最新エビデンス

筋トレの目的には、主に筋力を強くすること(筋力増強)と筋肉を大きくすること(筋肥大)があります。この目的を達成するためには、それぞれの最適なトレーニング強度を選択することが効果的です。 では、筋力増強や筋肥大の効果を最大にするトレーニング強…

筋力を簡単にアップさせる方法~筋力と神経の関係を知っておこう

筋トレによって効果的に筋肥大を生じさせるためにはどうすれば良いでしょうか? この問に現代のスポーツ医学や運動生理学はこう答えています。 「トレーニングの総負荷量を増やすように筋トレをデザインしよう」 筋肥大は重量、回数、セット数からなる総負荷…

そもそもプロテインの摂取は本当に筋トレの効果を高めるのか?

筋トレに「タンパク質の摂取」は欠かせません。 なぜなら、筋トレだけでは筋肥大は生じないからです。筋肥大の効果を得るには、筋肉のもとである筋タンパク質の合成量が分解量を上回らなければなりません。筋トレをすると合成感度は上昇しますが、それだけで…

筋トレの効果を最大にする「牛乳」の選び方を知っておこう

筋トレの効果を高めるためには「タンパク質」の摂取がかかせません。というのも、筋トレだけでは筋肉のもととなる筋タンパク質は合成されず、そこにタンパク質を摂取して、はじめて筋タンパク質の合成が高まるからです。そのため、筋トレとタンパク質の摂取…

ホエイ・プロテインと筋トレ、ダイエット、健康の最新エビデンスまとめ

いま、日本を含む先進国では「健康」が大ブームであり、これに応じてスポーツ人口の10〜20%がプロテインを摂取しているとされています(Goston JL, 2010)。 世界有数のリサーチ会社であるMarkets and Marketsによるプロテイン・サプリメントの市場予想では…

筋トレ後のタンパク質摂取に炭水化物(糖質)は必要ない?

「筋トレ後にはタンパク質に炭水化物(糖質)を合わせて摂取すると良い」 今では、多くのメディアやブログでも紹介されているように、筋トレ後にタンパク質だけでなく、炭水化物を合わせて摂取するとトレーニング効果が高まるとされています。 しかし、近年…

筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう(2018年4月版)

筋トレの効果を最大にするためには、タンパク質の摂取が不可欠です。 これは、筋トレだけでは筋肉のもとである筋タンパク質が合成されないからです。では、筋トレには意味がないのか?というと、そういうわけではありません。 筋トレは筋タンパク質の合成感…

ベンチプレスをするなら大胸筋損傷について知っておこう

「ベンチプレスで大胸筋を損傷する人が増えている」 2012年、カナダ・ヨセフ健康センターのElMaraghyらは、過去に報告された大胸筋損傷に関する知見をレビューしたところ、近年になって大胸筋損傷の報告件数が急速に増加していることを明らかにしました。 18…

筋トレの効果を最大にする食品やプロテインの選ぶポイントを知っておこう

筋肉のもとである筋タンパク質は、24時間、いつも合成と分解を繰り返しています。筋肉量が維持されているのは、この合成と分解のバランスが釣り合っているからです。 筋トレをすると筋タンパク質の合成感度は少なくとも24時間は上昇します。この時間帯で効果…

筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか問題

「エグゼクティブは早朝にトレーニングをしている」 世界有数の経済誌であり、世界長者番付でも有名な雑誌Forbesで「エグゼクティブが8時までに行っていること」という特集が掲載されています。紙面では元イギリス首相のマーガレット・サッチャーやウォルト…

筋トレ後にプロテインを飲んですぐに仰向けに寝てはいけない理由

「食べてすぐ寝ると牛になる」 昔から、食事をしてすぐに横になったり、寝ることは行儀の悪いこととされ、その戒めからこのようなこわざが生まれました。 もちろん、筋トレ後にプロテインを飲んで、すぐに横になることも行儀の悪いことです。そのため、プロ…

筋トレを続ける技術〜意志力をマネジメントしよう

なぜ筋トレが続かないのでしょうか? この問いに進化生物学者のDaniell Liebermanはひとつの答えを提示しています。 「そもそもヒトは筋トレをするようにデザインされていない」 200万年という長い石器時代に、ヒトは獲物を狩るために長い距離を走り、正確に…