リハビリmemo

理学療法士・トレーナーによる筋トレやダイエットについての最新の研究報告を紹介するブログ

歩き方を変えるのは、やっぱり小脳

小脳や大脳皮質が歩き方の適応に関与することは、脳損傷モデルで明らかになっている(以前のブログ)。 特に、小脳は歩行適応の大きな役割を担っていることが動物研究でも示されている(Medina, 2008)。 今回の報告は、神経生理学的介入により、歩行適応に…

手術か保存療法か(その2)

前回のブログに続き、保存療法の効果についてのご紹介(この論文は産業医科大学 内田先生からご提供頂いたものです)。 今回の報告は、前期股関節症(大腿骨寛骨臼インピンジメント)患者に対する2年間の保存療法の効果について検証した報告である。 referen…

手術か保存療法か

「手術か保存療法か」 この選択に悩む患者さんは多いと思われる。 しかしながら、手術を勧める報告は多いが、保存療法の報告は本当に少ない。 これでは、保存療法の適応が不透明であり、保存療法による効果(即時的、継続的)は、患者さんもセラピストも予測…

股関節症術後に見られる階段昇降の足の使い方

"inter-limb coordination"という言葉がある。 ヒトの歩行は2本の足を協調することによって、様々な環境にも対応できる能力をもつ。 しかし、これは裏を返せば、右足を怪我すれば、左足も何かしら影響を受けるということである。 末期股関節症では、歩行時に…

歩行時の股関節伸展角度が出にくい理由

歩行時に股関節に加わる力は、床反力と筋力の合力になるが、筋力がその8割を占めている(Bergmann G, 2004)。 その筋力に寄与する筋は、腸腰筋、中殿筋、大殿筋でり、特に、近年では腸腰筋の寄与が注目されている(Lewis CL, 2007)。 それでは、歩行時の股…

歩き方を変える神経メカニズム

歩行適応(locomotor adaptation)の神経メカニズムは、「feedback control」と「feedforward adaptation」に分けることができる。 feedback controlとfeedforward adaptationをリハビリの歩き方の練習で例えると、、 feedback controlは、セラピストに「踵…

力学的負荷から見た股関節運動の注意点

股関節に加わる力学的負荷は、股関節症や関節唇損傷、関節不安定症の増悪因子となる(Mavcic B, 2004)。 この力学的負荷は、股関節の肢位や筋力低下により特異的に高まる(Bergmann G, 2004)。 そのため、セラピストは患者さんの病態に合わせて、力学的負…

歩行時の振り出しで上手に腸腰筋をつかうためのヒント

人工股関節全置換術(THA)術後、数年経っても回復しにくい筋は、腸腰筋と内転筋である(Rasch A, 2009)。 腸腰筋は歩行時の下肢の振り出しに足関節底屈筋と共同して働いており、腸腰筋と足関節底屈筋はトレードオフの関係にある(Neptune, 2004)。 健常者…

歩くときの体の使い方を変えるヒント

「体の使い方」 最近、リハビリにおいてよく聞かれるフレーズです。 股関節術後や脳卒中片麻痺では、歩くことが可能でも健常歩行の筋活動パターンに比べて、代償性の筋活動パターンが残る傾向が認められます。 この代償性の筋活動パターンは、働いて欲しい筋…

綺麗に歩こうとすると色々な筋肉が痛くなる理由

ヒトは、筋肉や関節を損傷した場合や運動麻痺が生じた場合、無意識に体の使い方を変えることで補うシステム(代償運動)が働きます。 この代償的な体の使い方には、下記の2通りに分かれます。 ①動作を変えずに他の筋を過剰に働かせることで代償するパターン …

ブログタイトル変更しました

脳卒中リハビリmemoからリハビリmemoにタイトルを変更しました。 今後は、脳卒中を中心に、股関節、膝関節などリハビリ全般の情報を記事にして発信していきたいと考えています。 カテゴリーを作りましたので、興味のあるカテゴリーを選んでご覧頂けると幸い…

筋力トレーニングだけでは効果なし

reference) High-intensity resistance training improves muscle strength, self-reported function, and disability in long-term stroke survivors. Stroke, 2004 脳卒中後の下肢筋力、動作能力に対する筋力トレーニングの有効性について検証した報告(実…

立ち上がり動作と荷重感覚

reference) Perception of weight-bearing distribution during sit-to-stand tasks in hemiparetic and healthy individuals. stroke, 2010 脳卒中患者さんにおける立ち上がり動作の非対称性は、荷重の感覚と筋力、どちらが影響しているか検証した報告。 対…

効果的な立ち上がり練習の方法

reference) The effect of foot position and chair height on the asymmetry of vertical forces during sit-to-stand and stand-to-sit tasks in individuals with hemiparesis. Clinical Biomechanics, 2006 脳卒中片麻痺では、約2〜5割の方に立ち上がり…

中殿筋への機能的電気刺激療法は、歩行の対称性を改善させます

reference) Functional electrical stimulation applied to gluteus medius and tibialis anterior corresponding gait cycle for stroke. Gait & Posture, 2012 片麻痺歩行に対する機能的電気刺激(FES)は前脛骨筋や大腿四頭筋に使用されている。今回、紹…