現代のスポーツ科学は、筋トレによる筋肥大の効果を最大にするポイントをこう述べています
「疲労困憊まで追い込め」
筋肥大の効果はトレーニングの総負荷量によって決まります。総負荷量とはトレーニングの強度(重量)と回数、それにセット数をかけ合わせた総量になります。
筋肥大の効果 = 総負荷量 = トレーニング強度(重量)× 回数 × セット数
そのため、筋肥大の効果を最大化させるためには、疲労困憊まで追い込み、総負荷量を高めなければなりません。
『筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる』
これが、「疲労困憊まで追い込め」といわれる理由です。
しかし近年、疲労困憊まで追い込むことによる疲労への影響が多く報告されるようになりました。そこで今回は、筋トレの総負荷量と疲労との関係からトレーニング内容について考えてみましょう。
Table of contents
◆ 疲労困憊まで追い込むと疲労は48〜72時間まで遅延する
筋肉は数千から数十万本もの筋線維から形つくられています。
筋肉の収縮力は、トレーニング強度に応じて、一本一本の筋線維が収縮することによって発揮されます。低強度では少ない数の筋線維が収縮し、高強度では多くの筋線維が収縮します。筋線維が収縮すると筋タンパク質の合成が促進され、一本一本の筋線維が肥大することによって、その集合体である筋肉の肥大(筋肥大)が生じます。そのためトレーニングでは、なるべく多くの筋線維を収縮させることが必要になるのです。
そこで重要になるのが「トレーニングの総負荷量」です。
これまで筋肥大の効果を高めるには高強度トレーニングが有効であるとされてきました。しかし、近年では、低強度でも疲労困憊まで追い込み、総負荷量を高めれば多くの筋線維を収縮できることが示唆されています。このような報告から現在では、筋肥大の効果はトレーニングの強度に関わらず、総負荷量によって決まるとされているのです。
しかし、そこにはリスクがともないます。
それが「疲労回復の遅延」です。
トレーニングで疲労困憊まで追い込むと、エネルギー源であるアデノシン三リン酸(ATP)が顕著に減少するとともに、ATPを補充するためのホスホクレアチンの貯蔵が枯渇します。さらに筋損傷によりアンモニアやクレアチンキナーゼ(CK)といった疲労マーカーが増加します。これらの機序から疲労困憊まで追い込むと、疲労の回復には長い時間が必要になると考えられていました(González-Badillo JJ, 2016)。
そして近年、その考えが実証されつつあるのです。
2017年、ムルシア大学のMorán-Navarroらは、トレーニング経験のある被験者(平均年齢21歳)を10RMの強度で疲労困憊まで追い込むグループと、追い込まないグループに分けました。
・疲労困憊なしグループ:5回6セット(10RM)
・疲労困憊ありグループ:10回3セット(10RM)
この条件下でスクワットとベンチプレスを行い、トレーニング後72時間までの運動スピードの変化、クレアチンキナーゼ(CK)などの疲労マーカーが計測されました。
その結果、疲労困憊まで追い込んだグループは、追い込まないグループに比べて、運動スピード、疲労マーカーともに48時間が経過しても回復が不十分であり、72時間で回復することが示されました。
Fig.1:Morán-Navarro R, 2017より筆者作成
Fig.2:Morán-Navarro R, 2017より筆者作成
これらの結果からMorán-Navarroらは、疲労困憊まで追い込むことは疲労の回復をトレーニング後48〜72時間まで遅延させ、トレーニング・パフォーマンスを低下させる可能性を示唆しています。
さらに2017年、パブロ・デ・オラビデ大学のPareja-Blancoらは、トレーニング経験のある被験者(平均年齢23歳)を最大筋力の70%の強度で疲労困憊まで追い込むグループと、追い込まないグループに分けました。
・疲労困憊なしグループ:6回3セット(1RMの70%)
・疲労困憊ありグループ:12回3セット(1RMの70%)
それぞれのグループは、スクワットとベンチプレスを行い、トレーニング後48時間までの運動スピード、クレアチンキナーゼ(CK)などの疲労マーカー、そしてHRVを計測しました。
HRVは心拍変動(Heart Rate Variability)のことをいい、心臓の拍動のリズムの変化を計測します。心臓の拍動は自律神経によりコントロールされています。自律神経には交感神経と副交感神経があり、体が疲れて休息を必要とするときには副交感神経の活動が高まり、疲労がなくなり活動的になると交感神経の活動が高くなります。HRVにより、このふたつの神経活動のバランスをモニターできるのです。
計測の結果、Morán-Navarroの報告と同じように疲労困憊まで追い込んだグループは、48時間後でも運動スピードと疲労マーカーの回復が遅延していました。そして、HRVも減少を示したのです。
Fig.3:Pareja-Blanco F, 2017より筆者作成
HRVの減少は、副交感神経の優位な活動を意味します。つまり、トレーニング後48時間が経過しても体に疲労が残り、ストレスを感じていることを示しています。この結果からPareja-Blancoらは、疲労困憊まで追い込むことは、トレーニング後48時間の時点においても疲労が十分に回復せず、トレーニング・パフォーマンスを低下させるとともに、自律神経のバランスの回復も遅延させると示唆しています。
これらの報告から、疲労困憊まで追い込み、総負荷量を高めることは、筋肥大の効果を最大化させますが、その代償として「トレーニング後48〜72時間までの疲労回復の遅延を招く」ことが危惧されているのです。
◆ 週単位の総負荷量を高めるようにトレーニングをデザインしよう
筋肥大の効果はトレーニングの総負荷量により決まります。そして、近年では週単位の総負荷量が筋肥大の効果の指標になることが示唆されています。
『筋トレの効果を最大にする週の頻度(週に何回?)の最新エビデンス』
2016年、ニューヨーク州立大学のSchoenfeldらは、世界ではじめて筋肥大の効果と週の頻度についてのメタアナリシスを報告し、筋肥大の効果は週1回よりも週2〜3回のほうが効果的であるというエビデンスを示しました。
さらに2018年、IHESのGrgicらは、これまでに報告された筋肥大の効果と週の頻度について検証された28の研究結果をもとにしたレビューを報告しました。
その結果、週の頻度を増やすと筋肥大の効果が高まるが、週単位の総負荷量が同じであれば、週の頻度に関係なく筋肥大の効果は等しいと結論づけています。
ここからわかることは、週単位の総負荷量を指標にして、筋肥大の効果を最大にするトレーニングをデザインできるということです。
週に1回のトレーニングであれば、そのトレーニングで疲労困憊まで追い込むことが可能です。しかし、週2回以上の頻度の場合は、トレーニング後の疲労の回復を考慮しなければなりません。週単位の総負荷量を高めるためには、しっかりと疲労を回復させ、1回1回のトレーニングの総負荷量を高める必要があるからです。
しかしながら、疲労困憊まで追い込むと、疲労の回復までに48〜72時間かかってしまいます。そのため、次のトレーニングのときに疲労から十分に回復していない可能性があり、トレーニングパフォーマンスが低下すると週単位の総負荷量を高めることができなくなってしまいます。
このような背景から、ニューヨーク州立大学のSchoenfeldらは、毎回、疲労困憊まで追い込まなくて良いといい、Helmsらが報告したRIR(Reps in Reserve)というテクニックを推奨しています。
RIRは、疲労困憊になる回数の手前の回数をあらかじめ決めておくというテクニックです。たとえば、1RIRは、疲労困憊になる回数の1回手前で終了するということになります。10RMで行っていれば9回で終了するということです。
Schoenfeldらは、3セットのトレーニングであれば、1セット目は2RIR(2回少ない回数)、2セット目は1RIR(1回少ない回数)、3セット目は疲労困憊まで行うように設定することを推奨しています。
『筋トレの効果を高める最新の3つの考え方〜Schoenfeld氏のインタビューより』
このように、あえて1回のトレーニングで疲労困憊まで追い込まずに、疲労困憊から1〜2回少ない回数で行うことによって疲労の回復を促し、結果として週単位の総負荷量が増え、筋肥大の効果を高める可能性が示唆されているのです。
疲労困憊まで行うと疲労回復が遅延するという知見が多く報告されていますが、メタアナリシスなどは行われていないためエビデンスは示されていません。しかしながら、疲労困憊まで追い込むと48〜72時間まで疲労回復が遅延する可能性は考慮したほうが良さそうです。
週1回のトレーニングであれば疲労困憊まで追い込むべきですが、週2回以上の頻度では、RIRなどのテクニックにより回数を制御して疲労の回復を促すことがトレーニングのパフォーマンスを高め、結果的に週単位の総負荷量の増大につながる可能性があります。また、疲労の回復を促したいときはマッサージをアフターケアに取り入れることも推奨されています。
『筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス』
疲労の回復に関しては個人差がありますので、週単位の総負荷量の増大を目指しながらも、疲労の回復を確認しながらトレーニングをデザインしてみると良いでしょう。
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◆ 読んでおきたい記事
シリーズ①:筋肉を増やすための栄養摂取のメカニズムを理解しよう
シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう
シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう
シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう
シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう
シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論
シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう
シリーズ⑧:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)の実践論
シリーズ⑨:筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう
シリーズ⑩:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間について知っておこう
シリーズ⑪:筋トレの効果を最大にするトレーニングの頻度について知っておこう
シリーズ⑫:筋トレの効果を最大にするタンパク質の品質について知っておこう
シリーズ⑬:筋トレの効果を最大にするロイシンについて知っておこう
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シリーズ⑯:いつまでも若々しい筋肉を維持するためには筋トレだけじゃ不十分?
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シリーズ⑱:筋トレとアルコール摂取の残酷な真実
シリーズ⑲:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう(2017年7月版)
シリーズ⑳:長生きの秘訣は筋トレにある
シリーズ㉑:筋トレの最適な負荷量を知っておこう(2017年8月版)
シリーズ㉒:筋トレが不安を解消するエビデンス
シリーズ㉓:筋肉量を維持しながらダイエットする方法論
シリーズ㉔:プロテインの摂取はトレーニング前と後のどちらが効果的?
シリーズ㉕:筋トレの前にストレッチングをしてはいけない理由
シリーズ㉖:筋トレの効果を最大にするウォームアップの方法を知っておこう
シリーズ㉗:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう(2017年9月版)
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シリーズ61:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう(2018年4月版)
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シリーズ74:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜ハーバード大学の見解と最新エビデンス
シリーズ75:筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる
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シリーズ77:筋トレとHMBの最新エビデンス(2018年8月版)
シリーズ78:筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス
シリーズ79:筋肥大のメカニズムから筋トレをデザインしよう
シリーズ80:筋トレの効果を最大にする週の頻度(週に何回?)の最新エビデンス
シリーズ81:筋トレ後のクールダウンに効果なし?〜最新のレビュー結果を知っておこう
シリーズ82:筋トレの総負荷量と疲労の関係からトレーニングをデザインしよう
シリーズ83:筋トレのパフォーマンスを最大にするクレアチンの最新エビデンス
シリーズ84:筋トレのあとは風邪をひきやすくなる?〜最新エビデンスと対処法
シリーズ85:筋トレのパフォーマンスを最大にするカフェインの最新エビデンス
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シリーズ89:筋トレするなら知っておきたいサプリメントの最新エビデンスまとめ
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シリーズ94:スクワットのフォームの基本を知っておこう
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シリーズ102:腕立て伏せの回数と握力から心臓病のリスクを知ろう!
シリーズ103:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか?〜最新エビデンスを知っておこう
シリーズ104:筋トレによる筋肥大の効果は「週のトレーニング量」で決まる!【最新エビデンス】
◆ 参考論文
González-Badillo JJ, et al. Short-term Recovery Following Resistance Exercise Leading or not to Failure. Int J Sports Med. 2016 Apr;37(4):295-304.
Morán-Navarro R, et al. Time course of recovery following resistance training leading or not to failure. Eur J Appl Physiol. 2017 Dec;117(12):2387-2399.
Pareja-Blanco F, et al. Acute and delayed response to resistance exercise leading or not leading to muscle failure. Clin Physiol Funct Imaging. 2017 Nov;37(6):630-639.
Helms ER, et al. Application of the Repetitions in Reserve-Based Rating of Perceived Exertion Scale for Resistance Training. Strength Cond J. 2016 Aug;38(4):42-49. Epub 2016 Aug 3.