「どうすれば効率的に筋肉を大きくできるのでしょうか?」
この問に、現代のスポーツ科学はこう答えています。
「総負荷量を高めるようにトレーニングをデザインしよう」
トレーニングによって筋肉を大きくする(筋肥大させる)ためには、トレーニングの強度(重量)に回数やセット数をかけ合わせた「総負荷量」を高めることが効果的です。
総負荷量 = トレーニングの強度(重量)× 回数 × セット数
『筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる』
現在では、この総負荷量を高めるための最適なセット間の休憩時間や運動スピード、関節の動かす範囲、筋収縮の様式などがスポーツ科学によって明らかにされています。そして、これらの知見を組み合わせることによって筋肥大の効果を最大にする「筋トレ方程式」を導き出すことができるのです。
筋肥大の効果 = 総負荷量 × セット間の休憩時間 × 運動スピード × 関節の動かす範囲 × 筋収縮の様式
さらに近年の研究報告では、筋肥大の効果は1回のトレーニングの総負荷量だけでなく、1週間のトレーニングの総負荷量によって決まることも示唆されています。
『筋トレによる筋肥大の効果は「週のトレーニング量」で決まる!【最新エビデンス】』
さらに現代のスポーツ医学は、こう続けます。
「セット間の休憩時間で、ただ休んでいないか?」
「休憩時間に何をするかが筋肥大の効果において重要になる」
2019年、セット間の休憩時間にやるべきこと、やってはいけないことのエビデンスを示した最新のシステマティックレビューが報告されました。今回は、筋肥大の効果を最大化させるセット間の休憩時間の戦略的な過ごし方について考察していきましょう。
*システマティックレビューは、これまでの研究結果をまとめて解析し、全体としてどのような傾向があるかを示すエビデンスレベルがもっとも高い研究デザイン。
Table of contents
◆ セット間の休憩時間にやってはいけないこと
筋肥大の効果を最大にするセット間の休憩時間はどのくらいなのでしょうか?
この問について、スポーツ科学の分野では短時間派(1分間)と長時間派(3〜5分間)に分かれて、長く議論されてきました。
そうして2017年に報告されたシステマティックレビューにより最適なセット間の休憩時間は、トレーニング経験やトレーニング強度によることが示されました。
トレーニング経験が少ない初心者は、低強度のトレーニングを行うことが多く、この場合のセット間の休憩時間は「1〜2分間」がパフォーマンスを高めることが示唆されています。
これに対して、トレーニング経験者で高強度のトレーニングを行う場合は、セット間の休憩時間を「2分間以上」と長めにすることによって、パフォーマンスが高まり、総負荷量を増大させることができます。その結果、筋肥大の効果を最大にすることが可能となるのです。
『筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう(2017年9月版)』
そして、最新の研究結果では、このセット間の休憩時間に「あること」をやってしまうと、その後のパフォーマンスが低下してしまうことが報告されたのです。
その研究結果を報告したのが、オーストラリア・エディスコーワン大学のLatellaらです。
2019年4月、Latellaらは、これまでに報告されたセット間の休憩時間の過ごし方とトレーニングのパフォーマンスとの関係について検証した26の研究をまとめたシステマティックレビューを報告しました。
その中で、セット間の休憩時間に「行ってはいけないこと」が明らかになったのです。
それが「静的(スタティック)ストレッチ」です。
とくにトレーニングで使う筋肉である主動作筋を静的ストレッチすると、その後のパフォーマンスが低下する可能性が示唆されています。
ベンチプレスを1セット終えたあとに、主動作筋である大胸筋や上腕三頭筋の静的ストレッチを約1分間行うと、2セット目のベンチプレスの運動スピードが低下することが報告されています(García-López D, 2010)。
Fig.1:García-López D, 2010より筆者作成
静的ストレッチが運動のパフォーマンスを低下させるエビデンスは以前から報告されており、筋トレ前のウォーミングアップで静的ストレッチを行うと、トレーニングのパフォーマンスを低下させることが示されています。
なぜ、静的ストレッチがトレーニングのパフォーマンスを低下させるのかというと、運動単位の活動の抑制、筋の粘弾性の低下、筋の血流量の低下が要因として挙げられています。
また、フォームローラーによる主動作筋のマッサージによってもパフォーマンスが低下する可能性が示唆されています。
レッグエクステンションのセット間の休憩時間に大腿四頭筋やハムストリングスに対して60秒のフォームローラーによるマッサージを行った結果、運動回数の低下を認めたことが報告されています(Monteiro ER, 2017)。
これらの報告から、Latellaらはセット間の休憩時間に主動作筋のストレッチやフォームローラーによるマッサージを行うことは、その後のパフォーマンスを低下させる可能性があるとして注意を呼びかけています。
◆ セット間の休憩時間にやるべきこと
実は、静的ストレッチでも「やっても良い静的ストレッチ」があります。
それが「拮抗筋の静的ストレッチ」です。
拮抗筋とは、主動作筋と反対の作用をもつ筋肉のことをいいます。例えば、レッグエクステンションでは主動作筋が膝を伸ばす大腿四頭筋になります。これに対して、拮抗筋は膝を曲げるハムストリングスになります。
シーテッドローのセット間の休憩時間に、拮抗筋である大胸筋を静的ストレッチした結果、運動回数の増加とともに、主動作筋である広背筋の筋活動も増加したことが報告されています(Miranda H, 2015)。
Fig.2:Miranda H, 2015より筆者作成
拮抗筋のストレッチが主動作筋の筋活動を高めるメカニズムは明らかになっていませんが、拮抗筋の筋活動を抑制することによる固有受容体(ゴルジ腱器官および筋紡錘体)の急性感受性の変化などがその要因とされています。
このような報告から、Latellaらは、セット間の休憩時間に静的ストレッチを行うのであれば、主動作筋を避け、拮抗筋のストレッチを行うことを推奨しています。
また、クーリングによる効果も示されています。
ベンチプレスのセット間の休憩時間に、手のひらを冷却するパームクーリングの効果を検証した研究では、2分半、手のひらを冷却することによって、上腕三頭筋の筋活動が高まり、ベンチプレスの総負荷量が増加することが報告されています(Kwon YS, 2010)。
Fig.3:Kwon YS, 2010より筆者作成
同様に、レッグプレスにおいてもセット間の休憩時間に手のひらを冷却することによって、総負荷量を増加させることが示唆されています(Caruso JF, 2015)。
この効果は、手のひらという末梢部のクーリングによる筋肉の冷却効果や、中枢性疲労および主観的な疲労の軽減によるものと推察されています。同じ結果は他の研究報告からも示されており、末梢部のクーリングによって16.8〜25.8%の総負荷量の増加が示唆されています。
その他、自転車などの有酸素運動(Lopes FA, 2014)による効果も報告されていますが、セット間の休憩時間という短時間に有酸素運動を行うことは現実的でなく、実用性は高くないとしています。
これらの報告をまとめたLatellaらは、セット間の休憩時間を何もしないで過ごすのではなく、拮抗筋のストレッチや末梢部のクーリングを行うことによって次のセットのパフォーマンスを高められる可能性があると結論づけています。
Latellaらのシステマティックレビューは、対象としている研究の数が少なく、その質も高くないため、エビデンス・レベルの高い結果とは言えません。そのため、今後のさらなる検証が必要と思われます。
しかしながら、現時点におけるセット間の休憩時間の効果的な過ごし方をまとめて検証しており、ご紹介した方法を試してみる価値はあるでしょう。筋肥大の効果を最大化するためにも、休憩時間を戦略的に活用していきたいですね。
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シリーズ⑱:筋トレとアルコール摂取の残酷な真実
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シリーズ㉑:筋トレの最適な負荷量を知っておこう(2017年8月版)
シリーズ㉒:筋トレが不安を解消するエビデンス
シリーズ㉓:筋肉量を維持しながらダイエットする方法論
シリーズ㉔:プロテインの摂取はトレーニング前と後のどちらが効果的?
シリーズ㉕:筋トレの前にストレッチングをしてはいけない理由
シリーズ㉖:筋トレの効果を最大にするウォームアップの方法を知っておこう
シリーズ㉗:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう(2017年9月版)
シリーズ㉘:BCAAが筋肉痛を回復させるエビデンス
シリーズ㉙:筋トレの効果を最大にするタマゴの正しい食べ方
シリーズ㉚:筋トレが睡眠の質を高める〜世界初のエビデンスが明らかに
シリーズ㉛:筋肉の大きさから筋トレをデザインしよう
シリーズ㉜:HMBが筋トレの効果を高める理由~国際スポーツ栄養学会のガイドラインから最新のエビデンスまで
シリーズ㉝:筋トレの効果を高める最新の3つの考え方〜Schoenfeld氏のインタビューより
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シリーズ㉟:ホエイプロテインは食欲を抑える〜最新のエビデンスを知っておこう
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シリーズ㊲:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜現代の科学が示すひとつの答え
シリーズ㊳:筋トレとアルコールの残酷な真実(続編)
シリーズ㊴:筋トレの効果を最大にする「関節を動かす範囲」について知っておこう
シリーズ㊵:筋トレが続かない理由〜ハーバード大学が明らかにした答えとは?
シリーズ㊶:筋トレと遺伝の本当の真実〜筋トレの効果は遺伝で決まる?
シリーズ㊷:エビデンスにもとづく筋肥大を最大化するための筋トレ・ガイドライン
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シリーズ㊹:時間がないときにやるべき筋トレメニューとは〜その科学的根拠があきらかに
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シリーズ㊼:プロテインは骨をもろくする?〜最新の研究結果を知っておこう
シリーズ㊽:コーヒーが筋トレのパフォーマンスを高める〜その科学的根拠を知っておこう
シリーズ㊾:睡眠不足は筋トレの効果を低下させる~その科学的根拠を知っておこう
シリーズ㊿:イメージトレーニングが筋トレの効果を高める〜その科学的根拠を知っておこう
シリーズ51:筋トレ後のアルコール摂取が筋力の回復を妨げる?〜最新の研究結果を知っておこう
シリーズ52:筋トレ後のタンパク質の摂取は「24時間」を意識するべき理由
シリーズ53:筋トレが高血圧を改善させる〜その科学的根拠を知っていこう
シリーズ54:ケガなどで筋トレできないときほどタンパク質を摂取するべきか?
シリーズ55:筋トレは脳卒中の発症リスクを高めるのか?〜筋トレによるリスクを知っておこう
シリーズ56:筋トレを続ける技術〜意志力をマネジメントしよう
シリーズ57:筋トレ後にプロテインを飲んですぐに仰向けに寝てはいけない理由
シリーズ58:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか問題
シリーズ59:筋トレの効果を最大にする食品やプロテインの選ぶポイントを知っておこう
シリーズ60:ベンチプレスをするなら大胸筋損傷について知っておこう
シリーズ61:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう(2018年4月版)
シリーズ62:筋トレ後のタンパク質摂取に炭水化物(糖質)は必要ない?
シリーズ63:ホエイ・プロテインと筋トレ、ダイエット、健康についての最新のエビデンスまとめ
シリーズ64:筋トレの効果を最大にする「牛乳」の選び方を知っておこう
シリーズ65:そもそもプロテインの摂取は筋トレの効果を高めるのか?
シリーズ66:筋力を簡単にアップさせる方法~筋力と神経の関係を知っておこう
シリーズ67:筋力増強と筋肥大の効果を最大にするトレーニング強度の最新エビデンス
シリーズ68:筋トレは疲労困憊まで追い込むべきか?〜最新のエビデンスを知っていこう
シリーズ69:筋トレで疲労困憊まで追い込んではいけない理由(筋力増強編)
シリーズ70:筋トレで筋肥大の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう
シリーズ71:筋トレで筋力増強の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう
シリーズ72:ネガティブトレーニングは筋肥大に効果的なのか?〜最新エビデンスを知っておこう
シリーズ73:筋トレを続ける技術〜お金をもらえれば筋トレは継続できる?
シリーズ74:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜ハーバード大学の見解と最新エビデンス
シリーズ75:筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる
シリーズ76:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ(2018年8月版)
シリーズ77:筋トレとHMBの最新エビデンス(2018年8月版)
シリーズ78:筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス
シリーズ79:筋肥大のメカニズムから筋トレをデザインしよう
シリーズ80:筋トレの効果を最大にする週の頻度(週に何回?)の最新エビデンス
シリーズ81:筋トレ後のクールダウンに効果なし?〜最新のレビュー結果を知っておこう
シリーズ82:筋トレの総負荷量と疲労の関係からトレーニングをデザインしよう
シリーズ83:筋トレのパフォーマンスを最大にするクレアチンの最新エビデンス
シリーズ84:筋トレのあとは風邪をひきやすくなる?〜最新エビデンスと対処法
シリーズ85:筋トレのパフォーマンスを最大にするカフェインの最新エビデンス
シリーズ86:筋トレとグルタミンの最新エビデンス
シリーズ87:筋トレとアルギニンの最新エビデンス
シリーズ88:筋トレとシトルリンの最新エビデンス
シリーズ89:筋トレするなら知っておきたいサプリメントの最新エビデンスまとめ
シリーズ90:筋トレをするとモテる本当の理由
シリーズ91:高タンパク質は腎臓にダメージを与えない〜最新エビデンスが明らかに
シリーズ92:筋トレするなら知っておきたい食事のキホン〜ハーバード流の食事プレート
シリーズ93:筋トレを続ける技術〜マシュマロ・テストを攻略しよう
シリーズ94:スクワットのフォームの基本を知っておこう【スクワットの科学】
シリーズ95:スクワットのフォームによって筋肉の活動が異なる理由【スクワットの科学】
シリーズ96:スクワットの効果を最大にするスタンス幅と足部の向きを知っておこう【スクワットの科学】
シリーズ97:ベンチプレスのフォームの基本を知っておこう【ベンチプレスの科学】
シリーズ98:ヒトはベンチプレスをするために進化してきた【ベンチプレスの科学】
シリーズ99:デッドリフトのフォームの基本を知っておこう【デッドリフトの科学】
シリーズ100:デッドリフトのリフティングの基本を知っておこう【デッドリフトの科学】
シリーズ101:筋トレを続ける技術~脳をハックしよう!
シリーズ102:腕立て伏せの回数と握力から心臓病のリスクを知ろう!
シリーズ103:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか?〜最新エビデンスを知っておこう
シリーズ104:筋トレによる筋肥大の効果は「週のトレーニング量」で決まる!【最新エビデンス】
シリーズ105:筋トレをすると「頭が良くなる」という最新エビデンス
シリーズ106:シトルリンは筋トレのパフォーマンスを高める【最新エビデンス】
シリーズ107:筋トレの休憩時間にやるべきこと、やってはいけないこと【最新エビデンス】
◆ 参考文献
Latella C, et al. Effect of Interset Strategies on Acute Resistance Training Performance and Physiological Responses: A Systematic Review. J Strength Cond Res. 2019 Apr 1.
García-López D, et al. Interset stretching does not influence the kinematic profile of consecutive bench-press sets. J Strength Cond Res. 2010 May;24(5):1361-8.
Monteiro ER, et al. MAXIMUM REPETITION PERFORMANCE AFTER DIFFERENT ANTAGONIST FOAM ROLLING VOLUMES IN THE INTER-SET REST PERIOD. Int J Sports Phys Ther. 2017 Feb;12(1):76-84.
Miranda H, et al. Acute effects of antagonist static stretching in the inter-set rest period on repetition performance and muscle activation. Res Sports Med. 2015;23(1):37-50.
Kwon YS, et al. Palm cooling delays fatigue during high-intensity bench press exercise. Med Sci Sports Exerc. 2010 Aug;42(8):1557-65.
Caruso JF, et al. Intermittent Palm Cooling's Impact on Resistive Exercise Performance. Int J Sports Med. 2015 Oct;36(10):814-21.
Marín PJ, et al. Effects of different vibration exercises on bench press. Int J Sports Med. 2011 Oct;32(10):743-8.
Lopes FA, et al. The effect of active recovery on power performance during the bench press exercise. J Hum Kinet. 2014 Apr 9;40:161-9.