「1杯のコーヒーが筋トレの効果を高める」
このような記事をネットメディアやブログで目にすることがあります。しかし、カフェインが運動のパフォーマンスを向上させるエビデンスは示されていますが、コーヒーは本当に筋トレのパフォーマンスを高めるのでしょうか?
この問に現代のスポーツ医学はこのように答えています。
「コーヒーは筋トレのエルゴジェニック・エイドになりうる」
エルゴジェニック・エイドとは、栄養を補うサプリメントとは異なり、100%のパフォーマンスをそれ以上に高めるものを言います。近年、カフェインをただ摂取するよりも、コーヒーとして摂取するほうがエルゴジェニックな効果があることが明らかになっているのです。
今回は、コーヒーが筋トレのパフォーマンスを高める科学的根拠について考察していきましょう。
Table of contents
◆ カフェインが最大筋力を高める科学的根拠
今から100年前、イギリスのロンドンである実験が行われました。
被験者は人差し指で重りが付いた紐を引っ張ります。時間が経過すると徐々に疲労がたまり、人差し指が伸びていってしまいます。この指が伸びてしまう度合いを筋疲労として計測するのがエルゴグラムです。
Fig.1:エルゴグラム
1907年、ロンドン大学のリヴァースらは、このエルゴグラムを使ってカフェインによる筋疲労への影響を調査しました。
カフェインを摂取したグループと摂取していないグループを比べてみたところ、カフェインを摂取したグループでは筋疲労がより少なくなることが示されました。リヴァースらの実験によって、世界で初めてカフェインが運動のパフォーマンスを高めることが示唆されたのです(Rivers WH, 1907)。
Fig.2:Rivers WH, 1907より引用改編
リヴァースらの実験をもとに世界各国でカフェインによる実験が行われ、運動パフォーマンスの改善効果が明らかになると、アスリートの多くがカフェインを好んで摂取するようになりました。その効果からアスリートの70%以上がカフェインを摂取したと言われており、1984年から2004年までの20年間、あらゆる競技会でカフェインの摂取が禁止されるほどでした(Del Coso J, 2011)。
カフェインが運動パフォーマンを向上させるメカニズムとして、筋肉のエネルギー効率を高めるといわれていますが、これは完全に否定されています(Graham TE, 2000)。カフェインは筋肉に作用するのではなく「脳」に作用します。
僕たちが運動によって疲労を感じると、運動のパフォーマンスが低下します。これは脳にある痛みや疲労などの信号を受け取るアデノシン受容体が脳の神経細胞に働きがけ、細胞の活動を抑えてしまうからです。カフェインはこのアデノシン受容体に作用して、その感受性を低下させる作用があります。そのため、筋疲労を感じる時間が遅くなり、運動のパフォーマンスを向上させることができるのです(Motl RW, 2003)。
このようにして、カフェインによる筋疲労への効果のエビデンスが確立されると、研究の対象は「筋力」に移っていきました。
筋力は筋肉量と神経活動によって表されます。筋力の70%を筋肉の体積で説明することができ、残りの30%は脳や脊髄にある神経細胞の活動が関与していることがわかっています。
そして、この神経細胞の活動にカフェインが作用することが分かっています。カフェインはアデノシン受容体の活動を抑えることで、筋力に関与する神経細胞の活動を高めることが示唆されているのです(Kalmar JM, 2005)。
2015年、ドイツ・ロストック大学のベーレンスらは、このメカニズムをもとにカフェインが最大筋力を高めることを明らかにしました。
ベーレンスらは、トレーニング経験のある被験者を集め、カフェインを摂取したときと摂取していないときの最大筋力を計測しました。計測はいくつかの筋活動パターン(等尺性収縮、求心性収縮、遠心性収縮)で行われました。その結果、カフェインを摂取することによって全ての筋活動パターンにおいて最大筋力が向上したのです(Behrens M, 2015)。
Fig.3:Behrens M, 2015より筆者作成
ベーレンスらの報告は、ヨーク大学のカルマルら(Kalmar JM, 2006)やジョージア州立大学のパークら(Park ND, 2008)によっても支持されており、現在ではカフェインが最大筋力を高める科学的根拠とされています。
カフェインが筋力を増強させることが明らかになると、今度はカフェインを含んだコーヒーによっても筋力は増強され、筋トレの効果が高まるのではないか、と考える研究者が現れました。
それがコヴェントリー大学のリチャードソンです。
◆ コーヒーが筋トレのパフォーマンスを高める科学的根拠
2016年、コヴェントリー大学のリチャードソンらは、コーヒーを飲むことによって筋トレのパフォーマンスが向上することを明らかにしました。
トレーニング経験のある20代の被験者を集め、4つの条件でコーヒーなどを摂取し、その1時間後にスクワットとベンチプレスを最大筋力の60%の重量で、疲労困憊になるまでの行い、その総負荷量が計測されました。
・プラセボ(砂糖水)
・コーヒー(カフェイン入り)
・コーヒー(カフェインレス)
・無水カフェイン5mg/kg
その結果、スクワット、ベンチプレスともにカフェイン入りコーヒー、無水カフェインがプラセボやカフェインレスのコーヒーに比べて、有意な総負荷量の増加を示しました。また、カフェイン入りコーヒーは無水カフェインよりも高い総負荷量を示したのです。
Fig.4:Richardson DL, 2016より筆者作成
Fig.5:Richardson DL, 2016より筆者作成
この結果から、コーヒーでカフェインを摂取することによって無水カフェインを摂取するよりも筋トレのパフォーマンスが向上することが示唆されたのです。
リチャードソンらは無水カフェインよりもコーヒーが筋トレのパフォーマンスを向上させた理由をこのように述べています。
カフェインは錠剤やカプセルで摂取するよりも、液体で摂取することによって、口の中から吸収することが可能となり吸収率が高くなります(Liguori A, 1997)。このことからカフェイン単体で摂取するよりも、コーヒーで摂取することによって吸収効率が高まったのだろうと推測しています。
また、コーヒーに含まれるポリフェノールやフラボノイドには抗酸化作用があります。ポリフェノールを摂取することにより、運動による酸化を防ぎ、運動パフォーマンスを向上させることが報告されています(Braakhuis AJ, 2015)。リチャードソンらは、このようなポリフェノールなどの抗酸化作用がカフェインの効果と相乗して筋トレのパフォーマンスを向上させたと推測しています。
このようにカフェインをコーヒーで摂取することは、カフェインの吸収効率を高め、コーヒーの他の成分と合わさることによって筋トレのパフォーマンスを向上させると示唆されているのです(Richardson DL, 2016)。
では、いつ、どのくらいのコーヒーを飲むと筋トレのパフォーマンスが向上するのでしょうか?
リチャードソンらの研究では、トレーニングの1時間前に体重1kgあたり5mgのカフェインを摂取しています。これは体重60kgだと300mgのカフェインが必要になります。この量を摂取するためには、約500mlのコーヒーを飲まなければなりません。これはスターバックスのグランデサイズ(480ml)と考えるとイメージしやすいです。
しかし、500mlは結構な量です。これに対してリチャードソンらは、3mg/kgのカフェインでも運動パフォーマンスが高まるという過去の報告から、筋トレにおいても3mg/kgのカフェインの摂取によりパフォーマンスを高められる可能性があると述べています。このカフェインの量であれば、スタバのトールサイズのコーヒーでも効果が期待できます。
カフェインには筋力を向上させる十分な効果が示されています。そして現在では、コーヒーによるカフェインの摂取が筋トレのパフォーマンスを向上させることが示唆されているのです。
コーヒーにはカテコールアミンの分泌増加による集中力や気分の向上効果もあります(Pickering C, 2017)。時間のあるときはトレーニングの1時間前にコーヒーを飲んで、集中力を高めてからトレーニングに臨むのも良いかもしれませんね。
(僕はスタバでこのブログを書き終えたので、これからジムに行ってきます!)
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◆ 読んでおきたい記事
シリーズ①:筋肉を増やすための栄養摂取のメカニズムを理解しよう
シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう
シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう
シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう
シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう
シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論
シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう
シリーズ⑧:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)の実践論
シリーズ⑨:筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう
シリーズ⑩:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間について知っておこう
シリーズ⑪:筋トレの効果を最大にするトレーニングの頻度について知っておこう
シリーズ⑫:筋トレの効果を最大にするタンパク質の品質について知っておこう
シリーズ⑬:筋トレの効果を最大にするロイシンについて知っておこう
シリーズ⑭:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ
シリーズ⑮:筋トレの効果を最大にするベータアラニンについて知っておこう
シリーズ⑯:いつまでも若々しい筋肉を維持するためには筋トレだけじゃ不十分?
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シリーズ⑱:筋トレとアルコール摂取の残酷な真実
シリーズ⑲:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう(2017年7月版)
シリーズ⑳:長生きの秘訣は筋トレにある
シリーズ㉑:筋トレの最適な負荷量を知っておこう(2017年8月版)
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シリーズ㉓:筋肉量を維持しながらダイエットする方法論
シリーズ㉔:プロテインの摂取はトレーニング前と後のどちらが効果的?
シリーズ㉕:筋トレの前にストレッチングをしてはいけない理由
シリーズ㉖:筋トレの効果を最大にするウォームアップの方法を知っておこう
シリーズ㉗:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう(2017年9月版)
シリーズ㉘:BCAAが筋肉痛を回復させるエビデンス
シリーズ㉙:筋トレの効果を最大にするタマゴの正しい食べ方
シリーズ㉚:筋トレが睡眠の質を高める〜世界初のエビデンスが明らかに
シリーズ㉛:筋肉の大きさから筋トレをデザインしよう
シリーズ㉜:HMBが筋トレの効果を高める理由~国際スポーツ栄養学会のガイドラインから最新のエビデンスまで
シリーズ㉝:筋トレの効果を高める最新の3つの考え方〜Schoenfeld氏のインタビューより
シリーズ㉞:筋トレによって脳が変わる〜最新のメカニズムが明らかに
シリーズ㉟:ホエイプロテインは食欲を抑える〜最新のエビデンスを知っておこう
シリーズ㊱:筋トレが病気による死亡率を減少させる幸福な真実
シリーズ㊲:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜現代の科学が示すひとつの答え
シリーズ㊳:筋トレとアルコールの残酷な真実(続編)
シリーズ㊴:筋トレの効果を最大にする「関節を動かす範囲」について知っておこう
シリーズ㊵:筋トレが続かない理由〜ハーバード大学が明らかにした答えとは?
シリーズ㊶:筋トレと遺伝の本当の真実〜筋トレの効果は遺伝で決まる?
シリーズ㊷:エビデンスにもとづく筋肥大を最大化するための筋トレ・ガイドライン
シリーズ㊸:筋トレしてすぐの筋肥大は浮腫(むくみ)であるという残念な真実
シリーズ㊹:時間がないときにやるべき筋トレメニューとは〜その科学的根拠があきらかに
シリーズ㊺:筋トレの効果を最大にする新しいトレーニングプログラムの考え方を知っておこう
シリーズ㊻:筋トレは心臓も強くする〜最新のエビデンスが明らかに
シリーズ㊼:プロテインは骨をもろくする?〜最新の研究結果を知っておこう
シリーズ㊽:コーヒーが筋トレのパフォーマンスを高める〜その科学的根拠を知っておこう
シリーズ㊾:睡眠不足は筋トレの効果を低下させる~その科学的根拠を知っておこう
シリーズ㊿:イメージトレーニングが筋トレの効果を高める〜その科学的根拠を知っておこう
シリーズ51:筋トレ後のアルコール摂取が筋力の回復を妨げる?〜最新の研究結果を知っておこう
シリーズ52:筋トレ後のタンパク質の摂取は「24時間」を意識するべき理由
シリーズ53:筋トレが高血圧を改善させる〜その科学的根拠を知っていこう
シリーズ54:ケガなどで筋トレできないときほどタンパク質を摂取するべきか?
シリーズ55:筋トレは脳卒中の発症リスクを高めるのか?〜筋トレによるリスクを知っておこう
シリーズ56:筋トレを続ける技術〜意志力をマネジメントしよう
シリーズ57:筋トレ後にプロテインを飲んですぐに仰向けに寝てはいけない理由
シリーズ58:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか問題
シリーズ59:筋トレの効果を最大にする食品やプロテインの選ぶポイントを知っておこう
シリーズ60:ベンチプレスをするなら大胸筋損傷について知っておこう
シリーズ61:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう(2018年4月版)
シリーズ62:筋トレ後のタンパク質摂取に炭水化物(糖質)は必要ない?
シリーズ63:ホエイ・プロテインと筋トレ、ダイエット、健康についての最新のエビデンスまとめ
シリーズ64:筋トレの効果を最大にする「牛乳」の選び方を知っておこう
シリーズ65:そもそもプロテインの摂取は筋トレの効果を高めるのか?
シリーズ66:筋力を簡単にアップさせる方法~筋力と神経の関係を知っておこう
シリーズ67:筋力増強と筋肥大の効果を最大にするトレーニング強度の最新エビデンス
シリーズ68:筋トレは疲労困憊まで追い込むべきか?〜最新のエビデンスを知っていこう
シリーズ69:筋トレで疲労困憊まで追い込んではいけない理由(筋力増強編)
シリーズ70:筋トレで筋肥大の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう
シリーズ71:筋トレで筋力増強の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう
シリーズ72:ネガティブトレーニングは筋肥大に効果的なのか?〜最新エビデンスを知っておこう
シリーズ73:筋トレを続ける技術〜お金をもらえれば筋トレは継続できる?
シリーズ74:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜ハーバード大学の見解と最新エビデンス
シリーズ75:筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる
シリーズ76:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ(2018年8月版)
シリーズ77:筋トレとHMBの最新エビデンス(2018年8月版)
シリーズ78:筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス
シリーズ79:筋肥大のメカニズムから筋トレをデザインしよう
シリーズ80:筋トレの効果を最大にする週の頻度(週に何回?)の最新エビデンス
シリーズ81:筋トレ後のクールダウンに効果なし?〜最新のレビュー結果を知っておこう
シリーズ82:筋トレの総負荷量と疲労の関係からトレーニングをデザインしよう
シリーズ83:筋トレのパフォーマンスを最大にするクレアチンの最新エビデンス
シリーズ84:筋トレのあとは風邪をひきやすくなる?〜最新エビデンスと対処法
シリーズ85:筋トレのパフォーマンスを最大にするカフェインの最新エビデンス
シリーズ86:筋トレとグルタミンの最新エビデンス
シリーズ87:筋トレとアルギニンの最新エビデンス
シリーズ88:筋トレとシトルリンの最新エビデンス
シリーズ89:筋トレするなら知っておきたいサプリメントの最新エビデンスまとめ
シリーズ90:筋トレをするとモテる本当の理由
シリーズ91:高タンパク質は腎臓にダメージを与えない〜最新エビデンスが明らかに
シリーズ92:筋トレするなら知っておきたい食事のキホン〜ハーバード流の食事プレート
シリーズ93:筋トレを続ける技術〜マシュマロ・テストを攻略しよう
シリーズ94:スクワットのフォームの基本を知っておこう【スクワットの科学】
シリーズ95:スクワットのフォームによって筋肉の活動が異なる理由
シリーズ96:スクワットの効果を最大にするスタンス幅と足部の向きを知っておこう
シリーズ97:ベンチプレスのフォームの基本を知っておこう【ベンチプレスの科学】
シリーズ98:ヒトはベンチプレスをするために進化してきた【ベンチプレスの科学】
シリーズ99:デッドリフトのフォームの基本を知っておこう【デッドリフトの科学】
シリーズ100:デッドリフトのリフティングの基本を知っておこう【デッドリフトの科学】
シリーズ101:筋トレを続ける技術~脳をハックしよう!
シリーズ102:腕立て伏せの回数と握力から心臓病のリスクを知ろう!
シリーズ103:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか?〜最新エビデンスを知っておこう
シリーズ104:筋トレによる筋肥大の効果は「週のトレーニング量」で決まる!【最新エビデンス】
◆ 参考論文
Rivers WH, et al. The action of caffeine on the capacity for muscular work. J Physiol. 1907 Aug 27;36(1):33-47.
Del Coso J, et al. Prevalence of caffeine use in elite athletes following its removal from the World Anti-Doping Agency list of banned substances. Appl Physiol Nutr Metab. 2011 Aug;36(4):555-61.
Graham TE, et al. Caffeine ingestion does not alter carbohydrate or fat metabolism in human skeletal muscle during exercise. J Physiol. 2000 Dec 15;529 Pt 3:837-47.
Motl RW, et al. Effect of caffeine on perceptions of leg muscle pain during moderate intensity cycling exercise. J Pain. 2003 Aug;4(6):316-21.
Kalmar JM, et al. The influence of caffeine on voluntary muscle activation. Med Sci Sports Exerc. 2005 Dec;37(12):2113-9.
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Kalmar JM, et al. Central excitability does not limit postfatigue voluntary activation of quadriceps femoris. J Appl Physiol (1985). 2006 Jun;100(6):1757-64. Epub 2006 Jan 19.
Park ND, et al. Caffeines enhancement of maximal voluntary strength and activation in uninjured but not injured muscle. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2008 Dec;18(6):639-52.
Richardson DL, et al. Effect of Coffee and Caffeine Ingestion on Resistance Exercise Performance. J Strength Cond Res. 2016 Oct;30(10):2892-900.
Liguori A, et al. Absorption and subjective effects of caffeine from coffee, cola and capsules. Pharmacol Biochem Behav. 1997 Nov;58(3):721-6.
Braakhuis AJ, et al. Impact of Dietary Antioxidants on Sport Performance: A Review. Sports Med. 2015 Jul;45(7):939-55.
Pickering C, et al. Are the Current Guidelines on Caffeine Use in Sport Optimal for Everyone? Inter-individual Variation in Caffeine Ergogenicity, and a Move Towards Personalised Sports Nutrition. Sports Med. 2018 Jan;48(1):7-16. doi: 10.1007/s40279-017-0776-1.