効率的で効果的な健康法はありますか?
この問に現代のスポーツ医学はこう答えます。
「黙って筋トレをしなさい」
筋トレは、男性には男らしい肉体を、女性には美しいスタイルを与えてくれますが、これだけではありません。現代のスポーツ医学では、筋トレをすることによって不安が解消され、よく眠れるようになり、高血圧の改善にも寄与することが示唆されています。
筋トレの恩恵は、これにとどまりません。
「筋トレはすべての病気による死亡率を2割減らしてくれる」
これまでの大規模調査によって、筋トレが病気による死亡率を2割も減少させることが示唆されているのです。筋トレは外見をかっこよく、美しくするだけでなく、病気に強い健康的なカラダを与えてくれるのです。
そして2019年5月、筋トレをすると病気による死亡率が減少する科学的根拠(エビデンス)を裏付ける世界初の研究結果が報告されました。今回は、この最新のエビデンスをご紹介しましょう。
Table of contents
- ◆ 筋トレと病気による死亡率についての大規模調査の結果
- ◆ 筋トレが病気による死亡率を減少させる最新エビデンス
- ◆ 筋トレが病気による死亡率を減少させるメカニズム
- ◆ 筋トレの科学シリーズ
- ◆ 参考文献
◆ 筋トレと病気による死亡率についての大規模調査の結果
2016年、ミシシッピ大学のDankelらは、筋トレが病気による死亡率を減少させることを報告しました。
20歳以上の男女8,772名を対象に、平均6.7年の追跡調査を行い、また、1週間のトレーニングの頻度による影響についても調査しました。
その結果、トレーニングを継続的に行っている場合、トレーニングをしていないものに比べて、「すべての病気の死亡率が23%減少する」ことが示されました。
また、この死亡率の減少は、1週間に2〜3回の頻度でトレーニングをしている場合に有効であり、それ以上(例えば週5回)の頻度では、死亡率の減少効果が低い(プラトーになる)ことが明らかになりました。
この結果から、筋トレは病気による死亡率を23%減らすとともに、週2〜3回のトレーニングがもっとも効果的であることが示唆されたのです(Dankel SJ, 2016)。
2017年、シドニー大学のStamatakisらは、筋トレが病気による死亡率を減少させる効果を裏付けるために、8万人という被験者を対象にした大規模調査を行いました。
30歳以上の男女80,306名を対象に、すべての病気による死亡率に対する週2回以上のトレーニングの効果について調査が行われました。その結果、すべての病気による死亡率が23%減少することが示されたのです。
また、Stamatakisらは、トレーニング環境と死亡率との関係についても調査をしました。「ジムでのトレーニング」と「家での自重トレーニング」によるすべての病気の死亡率への影響を調査した結果、ジムでも家でも同等の死亡率の減少効果を示し、両方の環境で行った場合は、さらなる死亡率の減少が示されました。
Fig.1:Stamatakis E, 2017より筆者作成
さらに、トレーニングと有酸素運動を比較した結果、トレーニングでは同等かそれ以上の死亡率の軽減効果を示しました。
Fig.2:Stamatakis E, 2017より筆者作成
Stamatakisらが行った大規模研究の結果は、週2回以上の筋トレがすべての病気による死亡率を2割ほど減少させることを示唆しています。
このように、これまでの報告により週2〜3回ほどの筋トレを継続的に行うことは、すべての病気による死亡率を2割減少させることが示唆されているのです。
しかし、これらの報告は大規模な観察研究によるものであり、エビデンスレベルはそこまで高いものではありませんでした。
◆ 筋トレが病気による死亡率を減少させる最新エビデンス
ひとことでエビデンスといっても、研究手法によってそのレベルは異なります。エビデンスにはレベルの低いものもあれば、高いものもあるということです。その中で、もっとも高いレベルのエビデンスを示す研究手法が「メタアナリシス」です。
なぜ、メタアナリシスがもっともレベルが高いのかというと、メタアナリシスは、これまでに報告された一つ一つの研究結果をまとめて、全体としてどのような傾向があるかを統計的に解析するからです。
そして、2019年5月、筋トレが病気による死亡率に与える影響について解析した世界初のメタアナリシスが報告されたのです。
全米でもっとも優れた病院のひとつであるメイヨー・クリニックのSaeidifardらは、筋トレと病気による死亡率との関連を調査した11件の研究報告、約37万人を対象にメタアナリシスを行った結果をこう示しています。
「筋トレはすべての病気による死亡率を21%減少させる」
1週間に2回程度のトレーニングを行っている場合は、すべての病気による死亡率が21%減少し、より頻度の高い2〜5回のトレーニグでは14%減少し、5回以上では死亡率の減少は認められませんでした。
Fig.3:Saeidifard F, 2019より筆者作成
また、筋トレにより心臓病による死亡率を17%減少させることも示されています。
さらに、筋トレに有酸素運動を追加するとすべての病気による死亡率の減少は40%まで増加することがわかりました。
これらの結果から、37万人という大規模なメタアナリシスの結果においても、週に2回程度の筋トレはすべての病気による死亡率を2割減少させることが示されているのです。Saeidifardらは、筋トレが病気による死亡率を減少させる高いレベルのエビデンスが示されたと述べています。
では、どうして筋トレをすると、病気による死亡率を減少させることができるのでしょうか?
◆ 筋トレが病気による死亡率を減少させるメカニズム
脳卒中や心臓病など、多くの病気の発症リスクを高める要因に「糖尿病」と「慢性炎症」があります。スポーツ医学では、筋トレによって糖尿病や慢性炎症を改善する効果が示唆されています。
僕たちが糖分の多い食品を食べても、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが血液中の糖(血糖)を細胞に取り込んでくれるため、血液中の糖の濃度(血糖値)は一定に保たれます。
しかし、インスリンが十分に働かなくなると、細胞に糖を取り込むことができず、血糖値が増えてしまいます。このようにインスリンの働きが悪くなることを「インスリン抵抗性」といいます。インスリン抵抗性が高くなると、血糖の取り込みが不十分となり、血糖値が上昇して糖尿病になってしまいます。そして、このような状態が長期間つづくと、血管が傷つき、脳卒中や心臓病になるリスクが高くなるのです。
そして、筋トレはインスリン抵抗性を改善することによって、糖尿病(2型)の改善に寄与します。
筋トレをすると日常生活の活動量が増加し、消費エネルギー量が増えます。食事も高蛋白食を意識するようになり、摂取エネルギー量が減少します。これにより総エネルギーの収支がマイナスとなり、内臓脂肪や腹部の皮下脂肪の減少につながります。またトレーニングにより筋肉量が増加し、脂肪量の減少と合わせてインスリンの抵抗性を改善させます。これにより糖尿病が改善すると考えられています。
Fig.4:Hills AP, 2010より筆者作成
筋トレによって改善するのは糖尿病だけではありません。
ヒトは加齢にともない筋肉量が減少し、内臓脂肪が増加しやすくなります。この内臓脂肪の増加が慢性炎症を生じさせるひとつの原因とされています。慢性炎症はインスリン抵抗性を高めたり、動脈硬化を促進します。これにより糖尿病や心臓病の発症リスクを高めます。
これに対して、筋トレは、内臓脂肪を減少させ、筋肉量を増やすことによって糖代謝や代謝機能だけでなく、慢性炎症を抑えます。これにより、糖尿病や心臓病の発生リスクを減少させることができるのです。
Fig.5:Strasser B, 2012より筆者作成
Saeidifardらは、筋トレが病気による死亡率を減少させる要因として、筋トレによる糖尿病や慢性炎症の改善が寄与していると推察しています。
これまでも筋トレにはすべての病気による死亡率を減少させることが報告されてきました。そして、今回、Saeidifardらが行った世界初のメタアナリシスの結果においてもその効果が認められたのです。
効率的で効果的な健康法はありますか?
この問に現代のスポーツ医学はこう答えています。
「黙って筋トレをしなさい」
この答えは、筋トレが病気による死亡率を2割減らすという明確なエビデンスにもとづいているのです。
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シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう
シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう
シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう
シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう
シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論
シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう
シリーズ⑧:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)の実践論
シリーズ⑨:筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう
シリーズ⑩:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間について知っておこう
シリーズ⑪:筋トレの効果を最大にするトレーニングの頻度について知っておこう
シリーズ⑫:筋トレの効果を最大にするタンパク質の品質について知っておこう
シリーズ⑬:筋トレの効果を最大にするロイシンについて知っておこう
シリーズ⑭:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ
シリーズ⑮:筋トレの効果を最大にするベータアラニンについて知っておこう
シリーズ⑯:いつまでも若々しい筋肉を維持するためには筋トレだけじゃ不十分?
シリーズ⑰:筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう(2017年7月版)
シリーズ⑱:筋トレとアルコール摂取の残酷な真実
シリーズ⑲:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう(2017年7月版)
シリーズ⑳:長生きの秘訣は筋トレにある
シリーズ㉑:筋トレの最適な負荷量を知っておこう(2017年8月版)
シリーズ㉒:筋トレが不安を解消するエビデンス
シリーズ㉓:筋肉量を維持しながらダイエットする方法論
シリーズ㉔:プロテインの摂取はトレーニング前と後のどちらが効果的?
シリーズ㉕:筋トレの前にストレッチングをしてはいけない理由
シリーズ㉖:筋トレの効果を最大にするウォームアップの方法を知っておこう
シリーズ㉗:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう(2017年9月版)
シリーズ㉘:BCAAが筋肉痛を回復させるエビデンス
シリーズ㉙:筋トレの効果を最大にするタマゴの正しい食べ方
シリーズ㉚:筋トレが睡眠の質を高める〜世界初のエビデンスが明らかに
シリーズ㉛:筋肉の大きさから筋トレをデザインしよう
シリーズ㉜:HMBが筋トレの効果を高める理由~国際スポーツ栄養学会のガイドラインから最新のエビデンスまで
シリーズ㉝:筋トレの効果を高める最新の3つの考え方〜Schoenfeld氏のインタビューより
シリーズ㉞:筋トレによって脳が変わる〜最新のメカニズムが明らかに
シリーズ㉟:ホエイプロテインは食欲を抑える〜最新のエビデンスを知っておこう
シリーズ㊱:筋トレが病気による死亡率を減少させる幸福な真実
シリーズ㊲:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜現代の科学が示すひとつの答え
シリーズ㊳:筋トレとアルコールの残酷な真実(続編)
シリーズ㊴:筋トレの効果を最大にする「関節を動かす範囲」について知っておこう
シリーズ㊵:筋トレが続かない理由〜ハーバード大学が明らかにした答えとは?
シリーズ㊶:筋トレと遺伝の本当の真実〜筋トレの効果は遺伝で決まる?
シリーズ㊷:エビデンスにもとづく筋肥大を最大化するための筋トレ・ガイドライン
シリーズ㊸:筋トレしてすぐの筋肥大は浮腫(むくみ)であるという残念な真実
シリーズ㊹:時間がないときにやるべき筋トレメニューとは〜その科学的根拠があきらかに
シリーズ㊺:筋トレの効果を最大にする新しいトレーニングプログラムの考え方を知っておこう
シリーズ㊻:筋トレは心臓も強くする〜最新のエビデンスが明らかに
シリーズ㊼:プロテインは骨をもろくする?〜最新の研究結果を知っておこう
シリーズ㊽:コーヒーが筋トレのパフォーマンスを高める〜その科学的根拠を知っておこう
シリーズ㊾:睡眠不足は筋トレの効果を低下させる~その科学的根拠を知っておこう
シリーズ㊿:イメージトレーニングが筋トレの効果を高める〜その科学的根拠を知っておこう
シリーズ51:筋トレ後のアルコール摂取が筋力の回復を妨げる?〜最新の研究結果を知っておこう
シリーズ52:筋トレ後のタンパク質の摂取は「24時間」を意識するべき理由
シリーズ53:筋トレが高血圧を改善させる〜その科学的根拠を知っていこう
シリーズ54:ケガなどで筋トレできないときほどタンパク質を摂取するべきか?
シリーズ55:筋トレは脳卒中の発症リスクを高めるのか?〜筋トレによるリスクを知っておこう
シリーズ56:筋トレを続ける技術〜意志力をマネジメントしよう
シリーズ57:筋トレ後にプロテインを飲んですぐに仰向けに寝てはいけない理由
シリーズ58:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか問題
シリーズ59:筋トレの効果を最大にする食品やプロテインの選ぶポイントを知っておこう
シリーズ60:ベンチプレスをするなら大胸筋損傷について知っておこう
シリーズ61:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう(2018年4月版)
シリーズ62:筋トレ後のタンパク質摂取に炭水化物(糖質)は必要ない?
シリーズ63:ホエイ・プロテインと筋トレ、ダイエット、健康についての最新のエビデンスまとめ
シリーズ64:筋トレの効果を最大にする「牛乳」の選び方を知っておこう
シリーズ65:そもそもプロテインの摂取は筋トレの効果を高めるのか?
シリーズ66:筋力を簡単にアップさせる方法~筋力と神経の関係を知っておこう
シリーズ67:筋力増強と筋肥大の効果を最大にするトレーニング強度の最新エビデンス
シリーズ68:筋トレは疲労困憊まで追い込むべきか?〜最新のエビデンスを知っていこう
シリーズ69:筋トレで疲労困憊まで追い込んではいけない理由(筋力増強編)
シリーズ70:筋トレで筋肥大の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう
シリーズ71:筋トレで筋力増強の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう
シリーズ72:ネガティブトレーニングは筋肥大に効果的なのか?〜最新エビデンスを知っておこう
シリーズ73:筋トレを続ける技術〜お金をもらえれば筋トレは継続できる?
シリーズ74:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜ハーバード大学の見解と最新エビデンス
シリーズ75:筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる
シリーズ76:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ(2018年8月版)
シリーズ77:筋トレとHMBの最新エビデンス(2018年8月版)
シリーズ78:筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス
シリーズ79:筋肥大のメカニズムから筋トレをデザインしよう
シリーズ80:筋トレの効果を最大にする週の頻度(週に何回?)の最新エビデンス
シリーズ81:筋トレ後のクールダウンに効果なし?〜最新のレビュー結果を知っておこう
シリーズ82:筋トレの総負荷量と疲労の関係からトレーニングをデザインしよう
シリーズ83:筋トレのパフォーマンスを最大にするクレアチンの最新エビデンス
シリーズ84:筋トレのあとは風邪をひきやすくなる?〜最新エビデンスと対処法
シリーズ85:筋トレのパフォーマンスを最大にするカフェインの最新エビデンス
シリーズ86:筋トレとグルタミンの最新エビデンス
シリーズ87:筋トレとアルギニンの最新エビデンス
シリーズ88:筋トレとシトルリンの最新エビデンス
シリーズ89:筋トレするなら知っておきたいサプリメントの最新エビデンスまとめ
シリーズ90:筋トレをするとモテる本当の理由
シリーズ91:高タンパク質は腎臓にダメージを与えない〜最新エビデンスが明らかに
シリーズ92:筋トレするなら知っておきたい食事のキホン〜ハーバード流の食事プレート
シリーズ93:筋トレを続ける技術〜マシュマロ・テストを攻略しよう
シリーズ94:スクワットのフォームの基本を知っておこう【スクワットの科学】
シリーズ95:スクワットのフォームによって筋肉の活動が異なる理由【スクワットの科学】
シリーズ96:スクワットの効果を最大にするスタンス幅と足部の向きを知っておこう【スクワットの科学】
シリーズ97:ベンチプレスのフォームの基本を知っておこう【ベンチプレスの科学】
シリーズ98:ヒトはベンチプレスをするために進化してきた【ベンチプレスの科学】
シリーズ99:デッドリフトのフォームの基本を知っておこう【デッドリフトの科学】
シリーズ100:デッドリフトのリフティングの基本を知っておこう【デッドリフトの科学】
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シリーズ102:腕立て伏せの回数と握力から心臓病のリスクを知ろう!
シリーズ103:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか?〜最新エビデンスを知っておこう
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シリーズ108:筋トレ前の炭水化物(糖質)の摂取は必要ない?【最新レビュー】
シリーズ109:筋トレは週に〇〇セット以上行うと効果が減る?【最新レビュー】
シリーズ110:イケメンでない僕たちが筋トレをすべき理由
シリーズ111:筋トレは病気による死亡率を減らしてくれる【世界初のエビデンス】
◆ 参考文献
Dankel SJ, et al. Dose-dependent association between muscle-strengthening activities and all-cause mortality: Prospective cohort study among a national sample of adults in the USA. Arch Cardiovasc Dis. 2016 Nov;109(11):626-633.
Stamatakis E, et al. Does strength promoting exercise confer unique health benefits? A pooled analysis of eleven population cohorts with all-cause, cancer, and cardiovascular mortality endpoints. Am J Epidemiol. 2017 Oct 31.
Saeidifard F, et al. The association of resistance training with mortality: A systematic review and meta-analysis. Eur J Prev Cardiol. 2019 May 19.
Hills AP, et al. Resistance training for obese, type 2 diabetic adults: a review of the evidence. Obes Rev. 2010 Oct;11(10):740-9.
Strasser B, et al. Resistance training, visceral obesity and inflammatory response: a review of the evidence. Obes Rev. 2012 Jul;13(7):578-91.