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筋トレ前の静的ストレッチングの功罪:科学的に正しい方法とは?【最新エビデンス】


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 前回は、筋トレのあとに静的ストレッチングを行っても「筋肉の回復効果は期待できない」という最新のエビデンスをご紹介しました。

筋トレ後の静的ストレッチングによる筋肉の回復効果は「ただの安静」と同じ!?【最新エビデンス】

 

 では、筋トレの前に静的ストレッチングは行うべきなのでしょうか。

 

 一般的に運動の前には静的ストレッチングを行うことが推奨されています。なぜなら「ストレッチングにより怪我を予防できる」というエビデンスがあるからです。しかし、ストレッチングにはもうひとつの「残念な」エビデンスが存在します。

 

 それは「筋トレ前の静的ストレッチングはトレーニングのパフォーマンスを低下させる」というものです。

 

 これまでの研究でも、筋トレ前の静的ストレッチングが筋力を低下させ、筋トレのパフォーマンスを低下させることが示唆されてきました。

筋トレの前にストレッチングをしてはいけない理由

 

 そして、2024年に報告された最新のメタアナリシスの結果でも、やはり筋トレ前の静的ストレッチングは筋力を低下させることが示されたのです。しかし、それと同時に新たな知見も得られました。

 

 今回は、この最新のエビデンスをご紹介しながら、筋トレ前の適切なストレッチング方法について考えていきましょう。



Table of contents

 



◆ 筋トレ前の静的ストレッチングによる悪影響とは?

 

 筋トレの前に静的ストレッチングをするとトレーニングの総負荷量が減少してしまうことを報告したのがカンピナス州立大学のJuniorらです。

 

 2017年、Juniorらは被験者を筋トレの前にストレッチングを行うグループと行わないグループに分け、週2回のトレーニングを10週間継続し、トレーニングの回数と総負荷量、筋肥大の効果を検証しました。

 

 その結果、ストレッチングを行ったグループは、運動回数、総負荷量ともに有意な減少を示しました。

Fig.1:Junior RM, 2017より筆者作成

 

 また、外側広筋の筋肥大を示す筋断面積は、トレーニングのみのグループは12.7%増加したのに対して、ストレッチングを行ったグループは7.2%の増加に留まりました。

Fig.2:Junior RM, 2017より筆者作成

 

 さらに、2019年にはストレッチングによる筋電図学的な分析も行われています。

 

 テキサス工科大学のPalmerらは、20代の被験者を集めてハムストリングスに対する120秒間のストレッチングが筋力の発生速度(RTD)に与える影響について検証しました。その結果、ストレッチング前後の筋力の発生速度は有意に減少することがわかりました。

Fig.3:Palmer TB, 2019より筆者作成

 

 筋力の発生速度は瞬発的な筋力の発生状況を示しており、この結果はトレーニングのパフォーマンスの減少を意味しています(Palmer TB, 2019)。

 

 また、この結果を支持するように、ニューファンドランドメモリアル大学のCaldwellらは、ハムストリングスに対するストレッチングが筋力に与える影響を調査し、ストレッチングされた側の最大筋力が減少するだけでなく、対側の筋力も減少することが示唆されました(Caldwell SL, 2019)。

 

 静的ストレッチングが筋力を低下させ、トレーニングのパフォーマンスを減少させるメカニズムについては、運動単位の一部しか働かなくなってしまうこと、ストレッチングにより筋肉の粘りが低下してしまうこと、筋肉内の血流が極度の阻血状態になることが挙げられています(Barroso R, 2012)。

 

 このように筋トレ前の静的ストレッチングが筋力を低下させ、トレーニングの回数ならびに総負荷量を減少させることで筋肥大の効果も低下させることが示唆されているのです。

 

 そして2023年以降、これらの研究報告をまとめて解析した最新のメタアナリシスが報告されました。



◆ 最新のエビデンスから考える筋トレ前の適切なストレッチング方法

 

 2023年、北京師範大学のLiらは、これまでに筋トレなどの運動前に行う静的ストレッチングがその後の筋力に与える影響について報告された35の研究をもとに解析したメタアナリシスを報告しました。

 

 その結果、静的ストレッチングは、動的ストレッチングやフォームローリングなどと比較して、爆発的な筋力パフォーマンスを有意に低下させることが示唆されました(Li FY, 2023)。

 

 2024年、グラーツ大学のWarnekeらは、さらに多い83の研究(2012名の被験者)をまとめて解析したメタアナリシスの結果を報告しました。

 

 Liらのメタアナリシスでは静的ストレッチングと他のストレッチングの効果を比較しましたが、Warnekeらは静的ストレッチングと受動的安静(ただじっと安静にしている状態)での効果を比較しました。

 

 その結果、静的ストレッチングを行うことによって最大筋力の小さな低下が示されました(ES=-0.21)。また、1回のストレッチング時間で解析すると、60秒以上の場合は最大筋力の大きな低下が示され(ES=-0.84)、60秒未満の場合では最大筋力の低下は認められませんでした。

 

 しかしながら、スプリントやジャンプといった運動パフォーマンスには影響がなく、わずかなプラスの効果が示されました(ES=0.12、0.15)。

Fig.4:Warneke K, 2024より筆者作成

 

 これらの結果から、Warnekeらは以下のように推察しています。

 

・アームカールやレッグエクステンションのような単関節トレーニング(アイソレーション)に関与する筋肉の静的ストレッチングを60秒以上行うことはトレーニングパフォーマンスを低下させる可能性があるが、60秒未満であれば問題はない。

 

・スクワットなどの複関節トレーニング(コンパウンド)の前の静的ストレッチングは、そこまでトレーニングパフォーマンスの低下は少ない。その理由として、複関節トレーニングはいくつもの筋肉で行われるため、ストレッチングの影響を受けにくい。

 

 

 今回のWarnekeらのメタアナリシスの結果から、静的ストレッチングを行う場合は「60秒未満」で行うことが、その後のパフォーマンスに悪影響を与えないことが示唆されました。また、スクワットなどの複関節トレーニングのパフォーマンスには影響しないことも示唆されており、スクワットやベンチプレスなどの複関節トレーニングを中心に行うのであれば、必要以上に静的ストレッチングを避ける必要はないかもしれません。

 

 30秒以上の静的ストレッチングには怪我を予防するエビデンスが報告されています(Kay AD, 2012)。筋トレ前の静的ストレッチングを行う際には、60秒以内を目安にして行い、トレーニングのパフォーマンスを低下させずに、怪我の予防効果を得るのが良いのかもしれませんね。

 

 

 

 

 

◆ 筋トレの科学シリーズ

シリーズ①:筋肉を増やすための栄養摂取のメカニズムを理解しよう

シリーズ②:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう

シリーズ③:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取タイミングを知っておこう

シリーズ④:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう

シリーズ⑤:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取を知っておこう

シリーズ⑥:筋トレの効果を最大にする就寝前のプロテイン摂取の方法論 

シリーズ⑦:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)について知っておこう

シリーズ⑧:筋トレの効果を最大にする運動強度(負荷)の実践論

シリーズ⑨:筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう 

シリーズ⑩:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間について知っておこう

シリーズ⑪:筋トレの効果を最大にするトレーニングの頻度について知っておこう

シリーズ⑫:筋トレの効果を最大にするタンパク質の品質について知っておこう

シリーズ⑬:筋トレの効果を最大にするロイシンについて知っておこう

シリーズ⑭:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ

シリーズ⑮:筋トレの効果を最大にするベータアラニンについて知っておこう

シリーズ⑯:いつまでも若々しい筋肉を維持するためには筋トレだけじゃ不十分?

シリーズ⑰:筋トレの効果を最大にするセット数について知っておこう(2017年7月版) 

シリーズ⑱:筋トレとアルコール摂取の残酷な真実

シリーズ⑲:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取量を知っておこう(2017年7月版)

シリーズ⑳:長生きの秘訣は筋トレにある

シリーズ㉑:筋トレの最適な負荷量を知っておこう(2017年8月版)

シリーズ㉒:筋トレが不安を解消するエビデンス

シリーズ㉓:筋肉量を維持しながらダイエットする方法論

シリーズ㉔:プロテインの摂取はトレーニング前と後のどちらが効果的?

シリーズ㉕:筋トレの前にストレッチングをしてはいけない理由

シリーズ㉖:筋トレの効果を最大にするウォームアップの方法を知っておこう

シリーズ㉗:筋トレの効果を最大にするセット間の休憩時間を知っておこう(2017年9月版)

シリーズ㉘:BCAAが筋肉痛を回復させるエビデンス

シリーズ㉙:筋トレの効果を最大にするタマゴの正しい食べ方

シリーズ㉚:筋トレが睡眠の質を高める〜世界初のエビデンスが明らかに

シリーズ㉛:筋肉の大きさから筋トレをデザインしよう

シリーズ㉜:HMBが筋トレの効果を高める理由~国際スポーツ栄養学会のガイドラインから最新のエビデンスまで

シリーズ㉝:筋トレの効果を高める最新の3つの考え方〜Schoenfeld氏のインタビューより

シリーズ㉞:筋トレによって脳が変わる〜最新のメカニズムが明らかに

シリーズ㉟:ホエイプロテインは食欲を抑える〜最新のエビデンスを知っておこう

シリーズ㊱:筋トレが病気による死亡率を減少させる幸福な真実

シリーズ㊲:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜現代の科学が示すひとつの答え

シリーズ㊳:筋トレとアルコールの残酷な真実(続編)

シリーズ㊴:筋トレの効果を最大にする「関節を動かす範囲」について知っておこう

シリーズ㊵:筋トレが続かない理由〜ハーバード大学が明らかにした答えとは?

シリーズ㊶:筋トレと遺伝の本当の真実〜筋トレの効果は遺伝で決まる?

シリーズ㊷:エビデンスにもとづく筋肥大を最大化するための筋トレ・ガイドライン

シリーズ㊸:筋トレしてすぐの筋肥大は浮腫(むくみ)であるという残念な真実

シリーズ㊹:時間がないときにやるべき筋トレメニューとは〜その科学的根拠があきらかに

シリーズ㊺:筋トレの効果を最大にする新しいトレーニングプログラムの考え方を知っておこう

シリーズ㊻:筋トレは心臓も強くする〜最新のエビデンスが明らかに

シリーズ㊼:プロテインは骨をもろくする?〜最新の研究結果を知っておこう

シリーズ㊽:コーヒーが筋トレのパフォーマンスを高める〜その科学的根拠を知っておこう

シリーズ㊾:睡眠不足は筋トレの効果を低下させる~その科学的根拠を知っておこう

シリーズ㊿:イメージトレーニングが筋トレの効果を高める〜その科学的根拠を知っておこう

シリーズ51:筋トレ後のアルコール摂取が筋力の回復を妨げる?〜最新の研究結果を知っておこう

シリーズ52:筋トレ後のタンパク質の摂取は「24時間」を意識するべき理由

シリーズ53:筋トレが高血圧を改善させる〜その科学的根拠を知っていこう

シリーズ54:ケガなどで筋トレできないときほどタンパク質を摂取するべきか?

シリーズ55:筋トレは脳卒中の発症リスクを高めるのか?〜筋トレによるリスクを知っておこう

シリーズ56:筋トレを続ける技術〜意志力をマネジメントしよう

シリーズ57:筋トレ後にプロテインを飲んですぐに仰向けに寝てはいけない理由

シリーズ58:筋トレは朝やるべきか、夕方やるべきか問題

シリーズ59:筋トレの効果を最大にする食品やプロテインの選ぶポイントを知っておこう

シリーズ60:ベンチプレスをするなら大胸筋損傷について知っておこう

シリーズ61:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取パターンを知っておこう(2018年4月版)

シリーズ62:筋トレ後のタンパク質摂取に炭水化物(糖質)は必要ない?

シリーズ63:ホエイ・プロテインと筋トレ、ダイエット、健康についての最新のエビデンスまとめ

シリーズ64:筋トレの効果を最大にする「牛乳」の選び方を知っておこう

シリーズ65:そもそもプロテインの摂取は筋トレの効果を高めるのか?

シリーズ66:筋力を簡単にアップさせる方法~筋力と神経の関係を知っておこう

シリーズ67:筋力増強と筋肥大の効果を最大にするトレーニング強度の最新エビデンス

シリーズ68:筋トレは疲労困憊まで追い込むべきか?〜最新のエビデンスを知っていこう

シリーズ69:筋トレで疲労困憊まで追い込んではいけない理由(筋力増強編)

シリーズ70:筋トレで筋肥大の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう

シリーズ71:筋トレで筋力増強の効果を最大にする「運動のスピード」を知っておこう

シリーズ72:ネガティブトレーニングは筋肥大に効果的なのか?〜最新エビデンスを知っておこう

シリーズ73:筋トレを続ける技術〜お金をもらえれば筋トレは継続できる?

シリーズ74:プロテインは腎臓にダメージを与える?〜ハーバード大学の見解と最新エビデンス

シリーズ75:筋トレによる筋肥大の効果は強度、回数、セット数を合わせた総負荷量によって決まる

シリーズ76:筋トレの効果を最大にするタンパク質の摂取方法まとめ(2018年8月版)

シリーズ77:筋トレとHMBの最新エビデンス(2018年8月版)

シリーズ78:筋トレによる筋肉痛にもっとも効果的なアフターケアの最新エビデンス

シリーズ79:筋肥大のメカニズムから筋トレをデザインしよう

シリーズ80:筋トレの効果を最大にする週の頻度(週に何回?)の最新エビデンス

シリーズ81:筋トレ後のクールダウンに効果なし?〜最新のレビュー結果を知っておこう

シリーズ82:筋トレの総負荷量と疲労の関係からトレーニングをデザインしよう

シリーズ83:筋トレのパフォーマンスを最大にするクレアチンの最新エビデンス

シリーズ84:筋トレのあとは風邪をひきやすくなる?〜最新エビデンスと対処法

シリーズ85:筋トレのパフォーマンスを最大にするカフェインの最新エビデンス

シリーズ86:筋トレとグルタミンの最新エビデンス

シリーズ87:筋トレとアルギニンの最新エビデンス

シリーズ88:筋トレとシトルリンの最新エビデンス

シリーズ89:筋トレするなら知っておきたいサプリメントの最新エビデンスまとめ

シリーズ90:筋トレをするとモテる本当の理由

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シリーズ117:女性は男性よりも筋トレの効果が高いという最新エビデンス 

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シリーズ121:ダイエットすると筋肉量や筋力が減ってしまう科学的根拠を知っておこう!

シリーズ122:筋肉を減らさない科学的に正しいダイエット方法を知っておこう!【食事編】

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シリーズ124:ダイエット後のリバウンドを防ぐ「筋トレの方法論」を知っておこう!

シリーズ125:筋トレによる筋肥大の効果を最大化する「重量(強度)」の最新エビデンス【2021年版】

シリーズ126:タンパク質の摂取タイミングは「筋トレの前と後」のどちらが効果的か?

シリーズ127:睡眠前のタンパク質の摂取が筋トレによる筋肥大を最大化させる【最新エビデンス】

シリーズ128:筋トレによる筋肥大と除脂肪の効果を最大にする「プロテインの摂取パターン」を知っておこう!

シリーズ129:「脂肪を減らし、筋肉を増やすこと」がもっとも病気による死亡率を減少させる

シリーズ130:科学が明らかにした「モテるボディの絶対条件」を知っておこう!

シリーズ131:筋トレには「腹部を引き締める」除脂肪の効果がある!?

シリーズ132:筋トレによる筋肥大の効果を減らさずに除脂肪するためのエネルギー摂取量の考え方

シリーズ133:筋トレしながら筋肉量を維持して脂肪量を減らす「減量のペース」を知っておこう!

シリーズ134:筋トレで減量するなら注意したい「利用可能エネルギー量の不足」について知っておこう!

シリーズ135:筋トレやダイエットをするなら自分の「エネルギー必要量」を知っておこう!

シリーズ136:筋トレによる筋肥大の効果を最大化する「最適なエネルギー摂取量」を知っておこう!

シリーズ137:筋トレで減量が辛いときには「ダイエットブレイク」を取り入れてみよう!

シリーズ138:筋トレ前の炭水化物(糖質)の摂取は必要ない?【2022年版】

シリーズ139:筋トレするなら知っておきたいオメガ3の効果と摂取タイミング

シリーズ140:筋トレ後にタンパク質+炭水化物(糖質)を摂取しても筋肥大の効果はアップしない

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シリーズ142:筋トレのあとに吐き気などの消化管症状が生じるメカニズムと対処法を知っておこう!

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シリーズ144:筋トレで筋肥大の効果を最大化するには疲労困憊まで追い込むべきか?

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シリーズ146:筋トレするなら「フルレンジ」が効果的という最新エビデンス

シリーズ147:筋力を増強させる最低限のトレーニング量を知っておこう!

シリーズ148:習慣的な静的ストレッチングで筋力増強と筋肥大の効果が得られる!?【最新エビデンス】

シリーズ149:筋トレ後の静的ストレッチングによる筋肉の回復効果は「ただの安静」と同じ!?【最新エビデンス】

シリーズ150:筋トレ前の静的ストレッチングの功罪:科学的に正しい方法とは?【最新エビデンス

 

 

◆ 参考文献

 

Junior RM, et al. Effect of the flexibility training performed immediately before resistance training on muscle hypertrophy, maximum strength and flexibility. Eur J Appl Physiol. 2017 Apr;117(4):767-774.

Chaabene H, et al. Acute Effects of Static Stretching on Muscle Strength and Power: An Attempt to Clarify Previous Caveats. Front Physiol. 2019 Nov 29;10:1468.

Barroso R, et al. Maximal strength, number of repetitions, and total volume are differently affected by static-, ballistic-, and proprioceptive neuromuscular facilitation stretching. J Strength Cond Res. 2012 Sep;26(9):2432-7.

Li FY, et al. A systematic review and net meta-analysis of the effects of different warm-up methods on the acute effects of lower limb explosive strength. BMC Sports Sci Med Rehabil. 2023 Aug 29;15(1):106.

Warneke K, et al. Revisiting the stretch-induced force deficit: A systematic review with multilevel meta-analysis of acute effects: Revisiting the stretch-induced force deficit. J Sport Health Sci. 2024 May 10:S2095-2546(24)00069-3. 

Kay AD, et al. Effect of acute static stretch on maximal muscle performance: a systematic review. Med Sci Sports Exerc. 2012 Jan;44(1):154-64.